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■サルバドールの朝 【洋画】




原作 -
監督 マヌエル・ウエルガ
脚本 -
キャスト
ダニエル・ブリュール
レオノール・ワトリング
レオナルド・スバラグリア
配給会社 -

世に理不尽な事柄は尽きない。左遷や暴力、陰湿ないじめ、公金横領など、その発現の仕方は様々だが、法の下に命を奪われるという苛酷な末路を迎えることは稀だろう。本作は実話をもとに、その“稀”な事柄をつぶさに描き出した真実の物語である。

1970年代初頭。独裁政権末期のスペインでは、自由を求める人々が権力への反発活動を起こしていた。主人公のサルバドールもまた、例に漏れずその中の1人だった。活動資金を得るために仲間たちと銀行強盗を繰り返していたサルバドールだが、いつしか反体制の犯罪者としてマークされる…。

サルバドールを演じるのは、『グッバイ、レーニン!』でヨーロッパ映画賞、ドイツ映画賞に輝き、世界的な注目を集めたダニエル・ブリュール。強い意志と繊細さ、明るさ、ユーモアを兼ね備え、決して死んでなど欲しくはないと誰もが思える、魅力あふれる青年を熱演する。

刻一刻と迫る死期に際し、決して穏やかな気持ちでいられるわけはない。それでもなお、家族への笑顔を絶やさず、周囲への配慮を怠らず、死刑台に上がってもなお、1人の人間として凛とした姿勢を崩さない。例えば我々が、病気や事故などの“普通”の死に方で寿命を終えんとするとき、ここまで取り乱さずにいられるだろうか? この強さは、いったいどこから来るのか?
こんなにまで“普通”じゃない死に方をさせられるというのに、誰よりも忍耐強く、自分の運命を享受する彼の魂だからこそ、神は尊い使命を授けたのだろう。彼の死は、スペインの民衆を立ち上がらせた。その死は生よりも力強く、彼の願いを実現させた。自らが天国へ赴くと同時に、天国の扉をこの国へと開いたのだ。


・公開 9月22日(土)より、シャンテ シネほか全国順次ロードショー
(c) Mediapro- Future Films

http://www.salvadornoasa.com/

記:林田久美子 2007/09/14