原作 |
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監督 |
ジョエル・シューマッカー |
脚本 |
ファーンリー・フィリップス |
キャスト |
ジム・キャリー |
ヴァージニア・マドセン |
ローガン・ラーマン |
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配給会社 |
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ジム・キャリーといえば、『マスク』や『ブルース・オールマイティ』、『ライアー・ライアー』など、コメディ俳優の印象が強い。そのジムが、コメディ色が微塵も感じられない本作に身を投じた。
動物管理局に勤める主人公は、ある日偶然に1冊の本を手にする。「この小説に登場するものはすべて想像上の人物であり、万が一、その生死に関わらず実在の人物によく似た者を見つけた場合、そこから先は読まないでください」。『ナンバー23』と題されたミステリー仕立てのその内容は、彼の少年時代に酷似していた…。
本の内容と主人公の現実とが交差しながら、物語は進んでいく。本の登場人物と現実の主人公と、一人二役をジムが演じているわけだが、その演じ分けはさすがジム・キャリーといったところか。本の登場人物を演じるダークな彼は、強いコントラストでの映像処理もあいまってなかなかカッコイイ。ジム・キャリーファンにはたまらない役どころだろう。もともとコメディ俳優とは言え、瞳の奥はどこかクールで、そのクールさがコミカルな役どころに深みを持たせていたわけだが、本作ではそのクールさが本領を発揮しているといえよう。過去の出演作は完全にハッちゃけた感が漂う役どころばかりだったが、そうではない役どころだって、なかなかどうしてハマっているのだ。狂気に駆られながら常軌を逸していくさまも、なかなかどうして見ごたえがある。
「23エニグマ」と呼ばれる、世界の随所に現れる23の奇妙な符号。冒頭で列挙されるその事例の数々のなかにも、コジツケにしか思えないものだってあるにはある。だが、せっかくだから信じこんでストーリーを楽しみたい。そのほうが、ジム・キャリーの新たな一面を存分に楽しめるのだから。
・公開 11月23日(祝)、渋谷東急ほか全国拡大ロードショー
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