原作 |
マーク・ミラー、ジョン・S・ロミータ・Jr. |
監督 |
マシュー・ヴォーン |
脚本 |
ジェーン・ゴールドマン、マシュー・ヴォーン |
キャスト |
アーロン・ジョンソン |
クロエ・グレース・モレッツ |
クリストファー・ミンツ=プラッセ、ニコラス・ケイジ |
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配給会社 |
カルチュア・パブリッシャーズ |
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何をどう絶賛しようか迷うほど、すべてにおいてパーフェクトな本作なのだが、あえてどこかを選ぶなら、まぁとにかく、HGが凄い。HGといっても少し前に流行った「フォーーーー」のレイザーラモンではない。本作に登場するのはヒット・ガール(HG)。撮影当時11歳だったクロエ・グレース・モレッツ演じるHGのカッコよさったらない。
コミックオタクでスーパーヒーローに憧れる平凡な高校生、デイヴ(アーロン・ジョンソン)。ある日、その衝動を抑えきれずネットショップで買ったスーパーヒーローのコスチュームを身に着け、いざ自らが住むニューヨークの街へと繰り出す。だが、なんの特殊能力も武器も持たない彼はあっけなく犯罪者にやられてしまう……。
結果的には全米大ヒットとなった本作だが、滑り出しは決して快調ではなかった。かのHGがあまりにも過激なキャラだったため、ハリウッドは「PG13でHG抜き」という厳しい条件を監督に突き付けたのだ。だが、そんな骨抜きの条件を飲めるわけがない。監督はハリウッドをアテにせずに本作を独立資金で作り、結果、できあがった完成品にアメリカのライオンズゲートとイギリスのユニバーサルが配給に同意したのだ。
キャストもまた凄い。私生活でもアメコミ大好きのニコラス・ケイジや、『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』で注目を浴びたアーロン・ジョンソン、そして製作側に回っているのがあのブラピ(ブラッド・ピット)。スクリーンで暴れまわるキャラたちはカラフルなコスチュームを纏い、さながらマーブルチョコのようにいろいろな味で観客を最後まで楽しませ、釘づけにしてしまうのだ。
全米初登場No.1、今も世界中の映画ファンを虜にしてやまない本作。今年これを観ずして映画を語ってはいけないと言っても過言ではないくらい、サイコーの傑作。ぜひ、劇場でご覧あれ。
12月18日(土)より、渋谷シネセゾン他全国順次ロードショー
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