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■プラダを着た悪魔 【洋画】




原作 ローレン・ワイズバーガー
監督 デヴィッド・フランケル
脚本
キャスト
メリル・ストリープ
アン・ハサウェイ
エミリー・ブラントスタンリー・トゥッチ
配給会社

プラダを着た悪魔<上> (文庫)ローレン・ワイズバーガー(著)佐竹 史子(翻訳)
「私と仕事と、どっちが大事?!」「家族と仕事と、どっちが大事?!」誰でも一度はこう言われたことがあるのではないか。もちろん、仕事とプライベートは本来、比べるべき性質のものではない。それは夫婦のように互いが互いを支えあう存在なのだから、どちらかだけを頑張ればいいというような単純なものではない。
プライベートを潤すために仕事を充実させて収入を増やし、仕事でのストレスを耐え抜くために、充実したプライベートが支えとなる。昼と夜、夏と冬、睡眠と覚醒のように表裏一体であり、そのループによって人生が形成されていくのだ。

オシャレに興味のないジャーナリスト志望が手にしてしまったのは、世界中の女性たちが死ぬほど憧れる一流ファッション誌のカリスマ編集長のアシスタント。
何人もの犠牲者を出してきた恐怖のポストで、彼女のプライベートはメチャメチャになっていく。カリスマ編集長はプライベートを犠牲にしてまでも仕事を死守するタイプで、部下にもそのやり方を押し付けてくる。

一方、アシスタントはプライベートを大切にするタイプで、編集長のシゴキに辟易する。並の映画なら、鬼上司の非常さをこれでもかと描き、プライベート“だけ”を大切にすることを人間の正しい生き方のように生ぬるく語るのだろう。だが本作は違う。鬼上司にも大いなる正しさがあることをリアルに描写し、決して片方だけ悪者に描いたりはしない。プライベートと仕事、この2つの“バランスをどうとるか”を観る者に訴えかけてくる。鬼上司も新米アシスタントも、どちらの生き方も間違いではないのだ。

http://movies.foxjapan.com/devilwearsprada

記:林田久美子 2006/11/17