旅ゆけば博打メシ
inびわこ 腐心の一作?「ビナちゃんグルメ」といろいろ美味し地酒の夜
2013 / 05 / 10
4月15日 滋賀県大津市 ボートレースびわこ
今年初めての長期出張は、4月15日〜21日のボートレースびわこであった。びわこはもちろん、琵琶湖である。日本一の湖の一角にボートレース場があるのだ。ボートレース発祥のころにここで選手養成が行なわれ、この競技の黎明期を支えた。そして今もこの地で日々レースは行なわれ、“水都”の風景を彩っているのだ。
※今回のびわこGI名人戦の優勝戦結果はコチラ
このびわこボートはこれまで、名物らしい名物グルメがほとんどなかった。「40年変わらぬ味」というふれこみのタコ焼きや「50年変わらぬ味」と銘打つ焼きそばなどがあるにはあるが、まあメニュー自体は珍しいものではない。だから今まではB級グルメ(BはBOATRACEのB)を目当てに足を運ぶことは、正直に言ってあまりないことであった。
だが、今回はとある情報を得ていた。今、びわこでは「ビナちゃんグルメ」がアツい、という情報だ。ビナちゃんグルメ? ビナちゃんとはボートレースびわこのマスコットで、琵琶湖に棲むという大ナマズをモチーフにしたものである。まさか、ボートレース場でナマズが食える? 煮付かなんかにしてるのでしょうか? というわけで、興味津々、スタンドを徘徊したのである。
ありました。ビナちゃんグルメ。スタンド2階の「ボートパパ」なる食堂にそいつはあった(3階の食堂がボートママ、4階がボートキッズなので、確認しなかったが同メニューかも)。ナマズではありませんでした。では何か。正体は「エビフライ」である。
エビフライが何ゆえ「ビナちゃん」か。ビナちゃんグルメには、実にエビフライが7本、乗っかっているのである。エ「ビ」フライが「ナ」ナ本で「ビナちゃん」。うむ。苦しい。これはたしかに苦しい。だが、エビフライを大挙7本も盛りつけようとした発想は、B級グルメとしては画期的である。食材や味付けなどでオリジナリティをアピールするのがボートレースに限らずB級グルメの常道だが、びわこボートでは量で他との差別化をはかったわけである。このエビフライてんこ盛りグルメ、おおいにアリだと思う。
オーソドックスな「ビナちゃん定食」に「ビナちゃんカレー」「ビナちゃんラーメン」、さらには「ビナちゃんロコモコ」とラインナップされており、そのすべてがエビフライ7本。僕はビナちゃんカレーを食したが、予想通り、なんともボリューミーなのであった。カレーはこれまた「50年変わらぬ味」だそうで、牛筋とともに煮込んだスパイシーな味わい。これがエビフライとなかなかマッチしており、満足感を得られる逸品であった。ま、40代半ばのオッサンとしては、満腹感も相当なものではあったけれども。次に行くときにはラーメンにも挑戦してみよう。
宿泊は大津。駅前のホテルだったのだが、周辺に繁華街らしきものが見当たらない。飲食店も点在している感じで、出張前半の夜の宴はやや心許なかった。そこで「はいコチラ、酔っぱライ部」でおなじみのモリモト・パンジャ氏に「美味しいモンないっす〜」と泣きついたところ、「滋賀に美味し地酒あり!」との情報が。地酒と聞けば“パブロフの犬”ばりにヨダレたらたらの僕と畠山直毅は、日本酒の飲めそうな店を探索。そしたら、ありましたよ〜、モリモトさん!
滋賀の地酒に合うつまみ、ということで「しじみおろし」。
しじみと大根おろしが肝臓胃腸によさそうです
発見したのは「下田屋」さんと「綾月」さんという飲み屋で、地酒のラインナップが凄すぎなのだ。10数種も揃えている日本酒はすべて滋賀の地酒。滋賀を酒処と認識していなかった僕と畠山は、未知の地酒にまず興奮し、その深き味わいに絶句したのであった。いや〜、どれもこれもが美味し! モリモト氏オススメの「喜楽長」、「薄桜」はおっしゃる通りに美味く、また「渡船」は感動的な美味さであった。どんな味かって? 覚えてません。あれこれと飲み散らかしたおかげで、どの味がどの酒かについてまったく記憶がないのだ、ガハハ。飲んだ瞬間のインパクトが強かったのがこの3種(そしておかわりしたのがこの3種でした)。畠山と二人あわせて2軒で20種くらいは飲んだかなあ。
日本酒といえばやっぱり刺し盛り……って、
肝心の日本酒は味だけでなく写真も撮り忘れたそうです。
しかも刺身もちょっと食べちゃってるし(笑)。次はよろしくお願いします
びわこならではのグルメはあまりお目にかかれなかったが(鮒寿司は高くて手が出ず)、美味なる日本酒があればそれで良し! 大津の春の夜は、美酒とともに更けていったのでありました。
※次回は6月7日に公開です。今回のびわこ・GI名人戦の模様は5月11日発売の『BOATBoy』にて。また、現場からのほぼリアルタイム更新が華麗に復活、『BOAT RACE ビッグレース現場レポート』は5月21日から福岡・SG笹川賞をお届けします!
ご本人さま登場のインタビューもよろしく!
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