旅ゆけば博打メシ

in若松&鳴門 ケガの功名? 徳島にいた「酒とグルメの神」

2013 / 08 / 09

7月23日 福岡県北九州市 ボートレース若松

最近、もっとも多く足を運んでいるボートレース場は間違いなくボートレース若松である。この連載でも何度取り上げたことか。場内にある「ひびき」のホルモン串も書いたし、「洞海うどん」の焼きうどんも書いた。今回も宿泊は黒崎。夜の宴と昼飯はもちろん「エビス屋食堂」。この世界一の食堂の素晴らしさならいくらでも書けるが、さすがに読者の皆様にはお叱りを受けそうだ。

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折尾名物の「かしわめし」。
小倉方面からボートレース若松へ向けてのターミナル駅が折尾。ここでお弁当を仕入れて……という人も数多い
というわけで、今回紹介するのは名物駅弁の「かしわめし」。若松へ向かう起点のひとつであるJR折尾駅のロングセラー駅弁で、鉄道ファンにはお馴染みであろう。かしわ(鶏肉)はこのあたりの名物でもあり、駅の立ち食いそば屋でかけそばを頼んでもそぼろが入っていたりするほど。かしわのそぼろ、錦糸卵、刻んだ海苔がびっしりとご飯の上に敷き詰められている、シンプルにして美味な駅弁。これが記者席で提供される夕食に必ず一度は登場するのが、若松でのビッグレースのルーティン。今回も美味しくいただきました。

8月5日 徳島県鳴門市 ボートレース鳴門

若松出張が7月29日まで。その6日後、早くも旅立ちの日を迎えねばならなかった。中1週で、GI女子王座決定戦が開催されるのだ。舞台はボートレース鳴門。渦潮で有名な鳴門である。鳴門はビッグレースの開催が極端に少ないレース場で、『BOATBoy』の編集長を任じられてからは2回目。ボートレース60年の歴史の中でも、全国的ビッグレースは3回しか開催されていないという、ある種レアな場所なのである。

鳴門出張の際、通常の宿泊地はもちろん鳴門である。ところが、今回は半年以上前からホテルは満杯となっていた。開催後半が、もろに鳴門阿波おどりの日程とバッティングしていたのだ(しかもその翌週に徳島阿波おどり)。ただでさえホテルが多くはない鳴門市内、日本を代表するイベントとぶつかれば、早々に部屋は埋まってしまう。1泊7万円というリゾートホテルはギリギリまで空いていたが、そんな部屋に泊まれるはずもない。というわけで、今回の宿泊地は電車で40分から1時間を要する徳島市内と相成った。鳴門にある美味し魚の名店「さかなばたけ」には通えそうもなく、つまらない出張になるかもなあ、レース場に通うのも大変だしなあ、とやや暗澹たる思いで徳島入りしたのである。

ところが! 徳島泊、大正解! すでに徳島のホテルも数は少なく、情報もあまりないまま予約したホテルが、繁華街と隣接した場所だった。この繁華街も今回はじめて知った場所なのだが、これがもう、一気にテンションが上がるような街だったのだ。

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見よ徳島は「活魚水産」の刺身三種盛りを。
鯛にはまちにあわび、すべて鳴門産でのお届けです
魚の美味い店も多々、暗がりとなっている路地の奥には戦後から続く店があり、さらにはネオンきらきら、ムフフなお店も多数。欲望をストレートに刺激してくれる街並みがそこにはあるのである。写真は「活魚水産」という店の三種刺し盛り。すべて鳴門産の、鯛、はまち、あわびで、これが1000円そこそこで食えるのだから、凄すぎでしょ。歯ごたえ満点、味わい最高の鳴門鯛を食うと、東京あたりで食べる鯛はもはや鯛ではないっすね。はまちも、淡麗かつ濃厚かつ歯ごたえ満点で、はまちを食べている感覚ではなかった。あわびはもう、言うまでもないでしょ。ほかに、さば(もちろんシメサバじゃないです)、タコ、生シラスなど鳴門の幸を堪能し、さらに「芳水」「大歩危小歩危」などの地酒をグビグビ。この日は相方の畠山直毅のバースデーだったので、まるごとご馳走してやったわけだが、へべれけに酔っ払っても1万円で英世さん1枚のお釣りが来たのだから、徳島の方々が羨ましすぎる。久保田千寿や八海山が450円で飲める店って東京にはありますかね? もちろん、同様の店はここだけではない。あと、阿波尾鶏という地鶏も美味いっすね。もちろん、夜の泡踊り(!)もお好きな方はどうぞ。ともかく、もうたまらん街なのだ。

ボートレース鳴門も、なかなかのグルメスポットである。名物はなんといっても天ぷら!

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天ぷら界のオールスターが揚げたてで待っているボートレース鳴門。
名産の鳴門金時を使ったサツマイモも美味ですよ
魚介、野菜のさまざまな天ぷら(アジフライなども含む)が相当の種類、店先に並んでおり、好きなものをチョイスしてソースをつけ食べる。1つ100円が基本だから、激安! 写真はなす、レンコン、串エビ(串カツのエビ版、それが天ぷらに、という感じです)で、すべて揚げたてのアツアツ。これにご飯つければ立派な天ぷら定食だし、ビールのお供にすれば心満たされる宴である。

いやはや、徳島&鳴門のグルメ、なんとも幸せ。阿波おどりとバッティング→鳴門宿取れない→徳島泊で最強スポット発見、という一連の流れを顧みるだに、僕には酒とグルメの神がついているとしか思えないのである。


※次回は9月6日に公開です。今回の若松・SGオーシャンカップの模様は8月10日発売の『BOATBoy』にて。また、現場からのほぼリアルタイム更新『BOAT RACE ビッグレース現場レポート』は現在開催中の鳴門GI・女子王座決定戦をお届け中。さらに8月26日の前倹日から丸亀・SGモーターボート記念も!
ご本人さま登場のインタビューもよろしく!











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