旅ゆけば博打メシ
in常滑 まさに灯台下暗し、ずっと隣家にあった常滑の名店
2014 / 11 / 07
10月14日 愛知県常滑市 ボートレース常滑
10月の長期出張は常滑。昨年6月以来の参戦である。その際「常滑市内には特筆すべきグルメはない」と書いた。これはもう、常滑遠征時の毎度の実感であって、今回は相方の畠山直毅とも「夜は何もないからな〜」などとブツブツ言いながら乗り込んだ次第である。しかも、出張期間中に台風19号が急接近し、ボートレースダービー(全日本選手権)初日が中止順延、出張自体も当然、一日延びた。実に9泊10日、である。この9泊をどう過ごせばいいんだ。毎日コンビニ飯か? 数だけは増えた駅周辺の店で妥協するか。信念を曲げてチェーン店系で溜め息つきながら飲むか。常滑ボートはグルメ天国だから、昼間はむしろ楽しみ。しかし夜は……。
などと愚痴をこぼしまくっていたら、知人がいろいろ調べてくれたのである。提示された店のなかにはすでに試した店もあったが(手応えはいまいちだったけど)、1軒だけ、まだ行ったことのない店が紛れ込んでいた。行ったことはなかったが、店の存在は知っていた。なにしろ、定宿の隣にあるのだ。だが、なんとなく避けていた。理由は分析すればいろいろ出てくるが、簡単に言えば、まさに「なんとなく」。いいきっかけかもしれない。試してみようじゃないか、ということで、畠山らと訪ねたのであった。
ごめんなさい! 常滑市内には特筆すべきグルメはないとか書いて、ごめんなさい! 文句なしの名店! なぜ今までこの店の前を素通りしてきたのか。俺のグルメアンテナは錆びついていたのか! いやあ、まいりました。目の前にこんな店があるとは……まったくもって、不明の極みであった。
屋号を「古窯庵」という。常滑は焼き物の街。まさに土地のアイデンティティを感じさせる店名である。売りは、蕎麦。いわゆる蕎麦居酒屋である。最初に出てきた蕎麦味噌がいきなり衝撃的な美味さ。きゅうりに合わせてもろきゅうで食ったら、次の瞬間、日本酒を注文していたほどである。
常滑の「古窯庵」にて、いきなり衝撃的な美味さだった「蕎麦味噌」 日本酒も半端なものは置いていない。種類が多いわけではないが、こだわりの銘柄が揃っている。これでゴキゲンになった締めに喰らう蕎麦の美味さといったら! つけめん蕎麦の味わいは、100%クセになります! もちろんせいろも美味かった。蕎麦自体はもちろんだが、つけ汁にも手を抜かない仕事が施されている、極上の蕎麦屋なのである。
当然の事ながら蕎麦も最高。確実におつゆでも一杯やれそうな「つけめん蕎麦」 もちろん、美味しものは蕎麦だけではない。刺身は新鮮で、しかも日替わり。実は翌日も連チャンで駆けつけたのだが、刺身のメニューが変わっていたのだ。毎朝の仕入れに力を入れている証しだろう。写真はたぶん戻り鰹。たぶん、というのは他にもいろいろ食って、酔っ払って記憶が定かではない、というわけである。あと、揚げ物も美味かった。鶏のから揚げだったか竜田揚げだったかが、バツグンでした。もう、何を食っても美味し! 畠山と二人、「俺たちはこれまでの常滑遠征で何をしていたのか……」とおおいに反省し合う、最高の名店なのであった。いや〜、今後の常滑遠征が楽しみになったな〜。
刺身が美味い蕎麦屋って嬉しいですね。“たぶん”戻り鰹。次は覚えておいてください あと、ラーメン居酒屋「快」もなかなかでした。居酒屋と銘打っているけど、ラーメン食って帰っていくお客さんばかりで、なかなか落ち着いて飲めなかったのだが、締めに食った卵担麺が穏やかな担担麺で満足の逸品。なるほど、これだけ食って帰ってく人も多いわけですね。
常滑ボートの場内グルメは、未知の店にアタックした。前回ご紹介した「どて丼(店名はとり伊といいます)」「金ちゃんラーメン」「喫茶アリスのカレー(店名がキャニオンに変わってました)」は半径10m内。正門を入って数10mほど歩いたあたりにある一角なのだが、実は同じエリアにある店で、一度も試したことがない店があったのだ。それがとり伊と金ちゃんラーメンに挟まれているお店「ジョイント」。なんと、ここもまた素晴らしく美味かった! そばやうどん、焼きそばなど軽食系がメインなのだが、どうやら売りとなっているのは「豚バラ」。薄切りにして玉ねぎとともに甘辛く痛めた豚バラはグッドテイスト。「豚バラ焼きそば」とか「豚バラチャーハン」など、既存のメニューに乗っけたりもしていて、そのものズバリの「豚バラ丼」はボリューミーで激美味! 常滑ボートにもまたひとつ新たな名物グルメを見つけたこともあって、1泊延びた常滑遠征はグルメ度満点でした。
グルメパラダイスな常滑場内でも新店を開拓。豚バラが美味い「ジョイント」でズバリ「豚バラ丼」
※次回は12月5日に公開です。常滑で行なわれたSGボートレースダービー(全日本選手権)の模様は11月11日発売の『BOATBoy』にて。現場からのほぼリアルタイム更新『BOAT RACE ビッグレース現場レポート』は、下関・SGチャレンジカップ/GIIレディースチャレンジカップを前検日11月24日から最終日31日までお送りいたします。
そうそう、ご本人さま登場のインタビュー、まもなく一年「賞金女王展望」と「賞金王展望」も、昨年の趨勢などとともにまだまだ楽しめます!
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