シネマピア
ファントマ映画祭2006
神出鬼没で素顔が判らず、変幻自在で変装の名人、フランスの怪盗ファントマ。アヴァンギャルドなその存在はアーティストたちにも愛され、あのピカソが「ファントマ友の会」を結成するほどだった。セリ・ノワール(暗黒叢書と呼ばれる犯罪小説)の歴史の中でも、連続活劇ものとして最も愛されてきたこのファントマ。本国フランスでは大規模な展覧会も開かれるなど、今もなお高い人気を誇るファントマシリーズから、よりポップなSFアクションコメディの三部作が一挙上映される。
まずは『ファントマ 危機脱出』。新聞記者ファンドールの「ファントマはいない」の記事に怒ったファントマだが、自在に変装する犯罪王の力に取り込まれ、絶体絶命!
続いては『ファントマ 電光石火』。ファントマはテレパシー誘導銃を開発したマルシャン教授を誘拐し、教授に変装。数々の悪さを企むのだが…。
そして最後に『ファントマ ミサイル作戦』。人類を壊滅する秘密兵器を入手したファントマは、世界中の資産家から生命を保証するかわりに税金を徴収?! 反旗を翻したラシュレー卿とファントマの対決が見もの。
007をはじめとしたスパイアクション全盛期に作られた作品だけあって、空飛ぶ車やラジコン爆弾、テレパシー誘導銃、葉巻銃、メカ義手にファントマの変装マスク…などなど、ユーモラスなアイデアとレトロフューチャーなガジェット感タップリ。ドレッシーな女優たちとモダンなインテリアも注目ポイントだ。
そして嬉しいのは、映画祭の公開と同時に展開されるお洒落なカフェでのオリジナルメニュー。
渋谷にある「オ・タン・ジャディス(Au Temps Jadis/渋谷区神南1ー5ー4/ロイヤルパレス原宿102/TEL03-3770-2457)」は、フランスのブルターニュ地方の郷土料理、そば粉のガレットとクレープのお店。怪盗ファントマやヒロインのエレーヌをイメージしたクレープやサングリアが新しくお目見え。
同じく渋谷の「カフェ・アプレミディ(Cafe Apres-midi/渋谷区神南1?15?7 5F/TEL.03-5428-0510)」は、カレーやピッツァなどの食事からフランス仕込みの手作りデザートまでを揃えるラウンジ系カフェ。カクテルやデザートがファントマテイストを加えながら鮮やかに彩られる。
昨今のCG技術に慣らされた目には、かえって新鮮に映るキュートな映像の数々。懐かしささえ覚える映像と素敵な料理に舌鼓を打ちながら、のんびりしたひとときで日頃の疲れを癒すのもいいかもしれない。
出演:ジャン・マレー/ルイ・ド・フュネス/ミレーヌ・ドモンジョ
配給:東芝エンタテイメントアステア
ジャンル:洋画
Tweet |