シネマピア
ジャスティン・ビーバー ネヴァー・セイ・ネヴァー
ジャスティン・ビーバーをご存知だろうか。カナダ在住の12歳の少年が歌うR&Bのヒット曲がYouTubeに投稿されて以来、その才能に釘付けになった人々が続出し、VIEW数は5000万を突破。その少年……ジャスティン・ビーバーがマディソン・スクウェア・ガーデンでのライブを満席にするまでの足跡を描いたドキュメンタリーである本作は、あのマイケル・ジャクソンの『THIS IS IT』をはるかに上回る大ヒットを叩き出した。
ドラムやギター等、様々な楽器を抜群のテクニックで弾きこなし、歌も歌い、ダンスも完璧。おまけにルックスも言うことなしの彼は、この時代、インターネットがなければこの歳でここまで爆発的に売れることはなかっただろう。「ツイッター王子」の異名をとるほどツイッターも使いこなし(今どきの子なら普通のことだが)、ファンの心をガッチリ掴む。まさにインターネットの申し子だ。
「有名になりたいなんて、一度も思ったことがなかった。友だちや家族に観てもらうために、YouTubeに映像を投稿していただけなんだ。有名になる夢を抱いていたわけじゃなかった。そんなこと、思ってもいなかったからね。上を目指したことは一度もなかった。ただ、楽しんでいただけなんだ」
インタビューでの彼の言葉の中に、音楽における成功の本質が潜んでいる。彼は自分のプライドや名誉欲、成功欲を満たすために音楽を“利用”していない。音楽の中に一滴の不純物も入り込んでいないのだ。
その彼の才能を周囲の大人たちがどう本物の成功に結び付けていくか。舞台裏の詳細のエピソードの数々がなんとも興味深い。 また、冒頭で歌う彼の声に何か華がないような印象を受けるが、その理由も徐々に明らかになっていく。 アッシャーやマイリー・サイラス、そしてウィル・スミスの息子であり『幸せのちから』等の話題作で俳優としても活躍するジェイデン・スミスもステージ上で彼とともに歌とダンスを披露。
誰しもティーンエイジャーだったころには何かに熱狂し、(女子ならなおさら)対象に黄色い歓声を上げ、それこそが、否、それだけが自分の世界を占めるかのように思えていたものだ。本作はそんな、何かに熱狂していたころの自分を思い出させてくれ、思わず胸を熱くさせてくれる。3D映像のため、特等席の至近距離でライブを観ているような気分になれるのもイイ。
『TIME』誌で最も影響力のある人物にも選ばれ、この5月には日本武道館でのライブも予定されているジャスティン・ビーバー。彼の活躍に、今後ますます目が離せない。
ジャスティン・ビーバー ネヴァー・セイ・ネヴァー(DVD)
監督:ジョン・M・チュウ
出演:ジャスティン・ビーバー/アッシャー/スヌープ・ドッグ/ボーイズ?メン/マイリー・サイラス/ジェイデン・スミス
配給:パラマウント ピクチャーズ ジャパン
ジャンル:洋画
公開:5月7日(土)TOHOシネマズ 六本木ヒルズ、TOHOシネマズ 梅田他にて3D限定公開
公式サイト:http://www.justinbieber-movie.jp/
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