シネマピア

シャザム!

shazam_001.jpg 中身は子どもなのに、体は大人、しかもスーパーヒーロー! 学校に通いながら超人的な能力でイタズラの限りを尽くす......だけじゃない、人助けだってちょっと......いや、ちゃんと(笑)やっちゃうよ! マーベルと肩を並べるアメコミのDCコミックスの漫画の主人公が、超ムチャクチャなSFアクションコメディがいよいよ日本を笑いの渦に巻き込む!

身寄りのない孤児、ビリー・バットソン(アッシャー・エンジェル)は、同じく身寄りのない子どもたちと一つ屋根の下で暮らしながら学校に通う、ごくごく普通の少年。だがある日、とある使命を一方的に担わされ、スーパーヒーロー、シャザムの役目を果たすことに。意識高くない系の少年が超人的な能力を得てやることといえば、普通のオトコノコが考えつくあんなことやこんなことばかりだったが......。

『スーパーマン』や『バットマン』、『ワンダーウーマン』等、数々の名作を世に送り出してきたアメリカのコミック出版社、DCコミックス。筆者の中では5本の指に入る大傑作『ウォッチメン』もDCコミックス原作によるものだ。そのDCコミックスが今年のヒットを狙って大々的に仕掛けてきたのが本作。一見の内容からすると子ども向けのような印象を受けるが、実際は大人も子どもも頭を空っぽにして楽しめる上質なアクションコメディだ。

少年の状態のビリーは、生い立ちから来る性格ゆえに世の中を斜めに見ている。性格がメチャメチャ明るいわけではないし、どちらかというと気持ち暗めに性格。いじめっ子をさりげなくやっつける男気はあるが、それもあくまでさりげなく。ただのニヒルな美少年だ。
が、これがシャザムに変身するや否や、オーマイガー。見た目も大人のイケメン、筋肉はムキムキ、スーパーヒーローみたいな超人的能力も発揮できちゃうもんだから、それが面白くて面白くてしょうがない。たちまちぶっ飛んだ性格に変わってしまい、思いついたイタズラは全部試してしまう。それも、現代の様々な風潮や問題点をリアルに風刺しながら。従来のスーパーヒーローのように真面目ではない点、でもマーベルのデッドプールのように皮肉とダークさが混じっているのではなく、純粋に純朴に明るくぶっ飛んでいる点が、本作の大きな特徴なのだ。

とにかく、本作はテンポがいい。日常会話のみならず、アクションシーンの合間にも、これでもかこれでもかと現代的なボケとツッコミが炸裂する。とはいえ、悪役がいてそれを退治するという王道ストーリーも根底に流れており、あぁ、これはそう来るのか、という意外な伏線の回収も全部なされる。まさに完璧なコメディだ。

現在、日本のアクション・ヒーローものの映画界はどちらかというとスパイダーマンやアベンジャーズ等のマーベル作品に席巻されているが、本作は全振りのコメディでありそうでなかった隙間に切り込む。本作の完璧なクオリティは、大人の疲れた心も癒す一服の清涼剤だ。是非、大画面の劇場で日頃の疲れを癒していただきたい。

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監督:デヴィッド・F・サンドバーグ(『アナベル 死霊人形の誕生』) 
脚本: ヘンリー・ゲイデン
出演:ザッカリー・リーヴァイ(TV「CHUCK/チャック」シリーズ)、アッシャー・エンジェル(TV「アンディ・マック」シリーズ)、ジャック・ディラン・グレイザー(『IT /イット"それ"が見えたら、終わり。』)マーク・ストロング(『キングスマン』シリーズ)
配給:ワーナー・ブラザース映画
公式HP:shazam-movie.jp
公開:2019年4月19日(金)全国ロードショー

©2019 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.
 














エンタメ シネマピア   記:  2019 / 04 / 11

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