シネマピア

【映画レビュー】THE WITCH/魔女 ー増殖ー

majo_001.jpg

前作『THE WITCH/魔女』から4年。待望の続編が装いも新たに「増殖」する……! すでに世界124ヵ国で配給が決定しているなど、多くのファンから熱い視線が注がれている本作。純粋無垢そうに見える少女からほとばしり出る圧倒的なサイキック・アクションは、まさしく言葉どおりの“ギャップ萌え”。たとえ前作が未見であっても、スクリーンに釘付けになること間違いなしの最強バトルロイヤルだ。

韓国・済州島にある秘密研究所“アーク”が何者かに襲われ、無数の少女たちが惨殺される。だが、ひとり生き残った少女(シン・シア)は密かに研究所を抜け出し、外界へとその歩を進める。見るもの聞くもの触れるもの、すべてが初めてだらけの少女だったが……。

majo_002.jpg

まず冒頭。雪深い中を一歩一歩ゆっくりと裸足で歩く少女。雪の白さは少女にとって手つかずの外界を、そして雪の冷たさはこのあと少女に訪れるであろう物語の冷たさを示唆する。当然、この雪は演出で敷き詰められた人口のものかとばかり思っていたが、なんと、撮影場所の済州島に実際に60年ぶりに降った本物の大雪なのだという。このエピソードからして、本作が映画の神様にいかに愛されているかを表していると言えよう。

その済州島は前作のラストシーンの地でもあるのだが、私はあえて前作を観ずに本作から観てみることにした。というのも、作品資料に“まっさらな状態で本作を鑑賞してから前作にさかのぼるもよし”との薦めがあったからだ。そしてこの薦めどおりに続編である本作から観始めたわけだが……、うん、確かに。ストーリーや登場人物同士の相関関係や出自の背景がよく飲み込めていなくとも、圧っっっ倒的なアクションのスピード感や、一癖も二癖もあるキャラたちの存在感、ある種コメディ要素も含んだ少女の性格等々、2時間があっという間に過ぎてしまったのである。なんだこれは。凄い。自宅での深夜の鑑賞だったが、まったく眠くならずにむしろお目々ギンギンにすらなってしまった。なぜこんなにストーリーがよく分からないのに、こんなにも面白いのだ?! この感覚はどこかで体験したことがある、あるぞ……ええと、何だっけ、そうだ、「エヴァンゲリオン」だ! 「エヴァ」もまた、謎が謎を呼び、謎を解明したくて何回も繰り返し繰り返し観たりしたが、そう、本作も「エヴァ」のように謎を解きたくて作品世界に没頭し、続編を待ちわびてしまう魔力を持った作品なのだ。 製作側には「魔女ユニバース」としてのユニバース化(同じ世界観で多数の作品を作ること。例としてマーベル作品等が挙げられる)の構想もあるそうなので、否応にも期待が高まる。

そして素直にも資料の薦めどおり、俄然前作を観たくなってしまったではないか。幸いにも我が家はAmazonプライム会員なので、今なら前作が無料で鑑賞できる。他、HuluやNetflix等の配信サービスでも鑑賞できるようなので、時系列に沿って観たい方は前作鑑賞後に本作の順番でも勿論構わないだろう。

そして本作は是非、大画面のスクリーンでご覧いただきたい。迫力の超絶アクションをご自宅のTVモニターだけ堪能するのは勿体ない。私もまだ自宅での鑑賞のみなので、是非とも劇場でスーパーアクションの雨嵐に打たれてみたいところだ。

majo_003.jpg

監督:パク・フンジョン(『新しき世界』)
脚本:パク・フンジョン
出演:シン・シア パク・ウンビン、ソ・ウンス、ソン・ユビン、チン・グ、チョ・ミンス、イ・ジョンソク、キム・ダミ
配給:ツイン
公開:5/26(金)新宿ピカデリーほか全国ロードショー
公式サイト:ark-thewitch.com 

© 2022 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & GOLDMOON FILM.All Rights Reserved.

 


記:林田久美子  2023 / 05 / 09











エンタメ シネマピア   記:  2023 / 05 / 10

あそびすとショップ

美味良品 おとりよせしました

編集長!今日はどちらへ?

アラカン編集長モンブランを行く!

BigUp

asobist creator's file

  1. はいコチラ、酔っぱライ部
  2. ikkieの音楽総研
  3. 旅ゆけば博打メシ
  4. うららの愛♡Camera
  5. Tomoka's マクロビカフェ
  6. 三笘育の登山は想像力
  7. 憎いウンチクshow
シネマピア
おもいでリストにエントリー確実、話題の映画!
【映画レビュー】海の沈黙

世界的な画家の展覧会で突如浮かび上…

旅塾

▲このページのトップへ