シネマピア
サンクタム
『アビス 』、『タイタニック 』と斬新な水を使っての特撮を作りあげて来た、“水モノ映画”の先駆者ジェームズ・キャメロンの最新作! 『アバター 』のために開発したフュージョン3Dカメラシステムを厳しい環境下の撮影にも耐えられるように改良して撮影された本作は、頭上15メートルもの高さから1分間に2万リットルの滝が流れたり、全長40メートル、幅30メートル、深さ7メートルの700万リットルのタンク内での撮影など、その迫力はセットとはいえかなりリアルに表現されており、さすがはジェームズ・キャメロンという仕上がりになっている。『アビス 』のあの感動が蘇る作品だ!
南太平洋に浮かぶ島に存在する、熱帯雨林の奥地に広がる洞窟。地球上でもっとも大きく、もっとも美しく、もっとも近づきがたいその場所は、人が足を踏み入れてはいけない聖域(サンクタム)の様相を呈していた。
そんな洞窟の謎を解き明かそうと、熟練ダイバーのフランク(リチャード・ロクスバーグ)は息子のジョシュ(リース・ウェイクフィールド)と、資金面で探検をサポートしているカール(ヨアン・グリフィズ)を含むメンバーで洞窟内を調査していた。
しかし、彼らが世紀の大発見を成し遂げる前に、地上では巨大なサイクロンが襲来。すさまじい鉄砲水によって唯一の出口をふさがれてしまった探検隊は、洞窟が海につながっている可能性を信じ、暗く冷たい穴の中を奥へ奥へ進むことを余儀なくされる。
それは、冒険と呼ぶにはあまりにも過酷なサバイバルの道のり。果たして、予測不可能な大自然との戦いに生き残る事ができるのか?
そして、前人未到の洞窟の先にはいったい何が待ち受けているのだろうか――。
熟練ダイバーのフランクは人生のほとんどをケイブ・ダイビング(洞窟探検)に費やして来た。そんな家庭を顧みない父に強引に探検に参加させられた息子のジョシュはうんざりしていた。
その二人が死の恐怖の中で過酷なサバイバルを続けるうちにお互いを尊重しあうようになる。どんな状況下にあっても、かりにそれが残酷な選択であろうと、的確な判断をする父に息子は探検家としての凄さを知り、父親は息子の成長を知る。
この作品は親子の強い絆の物語だ。衝撃的なラストに心が揺さぶられる。
ほとんどが洞窟のシーンで展開される画面からは、圧迫感と息苦しさ、逃れられない恐怖を感じさせ、明かりのすべてがダイバーたちが持ち込んだものだけという暗さに、さらに恐怖が増す。しかし、それ以上に鍾乳洞や水面など洞窟の美しさもしっかり描かれており、自然の大きさが感じられる作品になっている。
この巨大洞窟で繰り広げられる決死の脱出劇をあなたも探検家のひとりとなって体感してみてはいかが……?
製作総指揮:ジェームズ・キャメロン
監督:アリスター・グリアソン
脚本:ジョン・ガーヴィン/アンドリュー・ワイト
出演:リチャード・ロクスバーグ/リース・ウェイクフィールド/ヨアン・グリフィズ/アリス・パーキンソン
配給:東宝東和
公開:9月16日(金)TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国ロードショー
公式HP: http://sanctum-movie.jp/
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エンタメ : シネマピア 記:尾崎 康元(asobist編集部) 2011 / 09 / 13