シネマピア
ピザボーイ 史上最凶のご注文
『ソーシャル・ネットワーク 』でアタマの切れるマシンガントークを披露したジェシー・アイゼンバーグが、今度は銀行強盗を“させられる”羽目になったピザ配達人となって奮闘する様を描いた本作。小気味よく繰り出されるアリエナイ現実の数々に、後味のいい苦笑が幾度も溢れてしまう痛快なコメディ。
「30分以内」という配達時間すら守れない、遅刻常習犯のピザ屋の店員ニック(ジェシー・アイゼンバーグ)。ある日いつものように客にピザを届ける“だけ”のはずが、覆面をした怪しい客に時限爆弾付きベストを着せられてしまう。「銀行強盗を成功させて金を我々に無事に届ければ、時限装置を解除する。さもなくば10時間後に爆発だ」と告げられて慌てふためいたニックは、親友のインド人、チェットに助けを求めるが……。
監督は『ゾンビランド 』のルーベン・フライシャー、主演はやはり同作出演のジェシー・アイゼンバーグ、そして製作には、自身も『トロピック・サンダー/史上最低の作戦 』でコメディ部門をお手のものとする俳優でもあるベン・スティラー。この熱い鉄板スタッフとキャストの上で、カリッカリに香ばしいコメディ生地に、スリルも恋愛もアクションも全部のせで焼き上げられた具だくさんのピザのような本作。
設定はあんなにブッ飛んでるのに、時限装置の解除の仕方を調べる方法やら、ジェシーにフェイスブック関連のセリフを呟かせるあたり、なんだかリアルすぎて思わず爆笑。チェット役のアジズ・アンサリはアメリカでは人気のコメディアンとのことで、ジェシーとの掛け合いもテンポよくイイ感じ。
さらに見どころのひとつはジェシーの運転テク。凄まじいカーチェイスは本人自らが運転してのけたそうで、その華麗なハンドルさばきに惚れ込むジェシーファンがまたもや増える予感。
世の中、カネカネカネ……のこのご時世。その現実よりももっとカネカネ……な犯人側と、あまり高くない時給でせっせと働くニックたち。最後はニックのその頭脳で、意外にもあぁなってこうなってそうなる華麗な結末。おバカコメディはやっぱり、こうでなくちゃね。
監督:ルーベン・フライシャー
脚本:マイケル・ディリバーティ
出演:ジェシー・アイゼンバーグ/アジズ・アンサリ/ダニー・マクブライド/ニック・スウォードソン
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公開:12月3日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー
公式HP:http://www.pizza-boy.jp/
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