シネマピア

ダーク・シャドウ

20120516cpicm.jpgチャーリーとチョコレート工場 』、『アリス・イン・ワンダーランド 』等、組めば必ずヒットを繰り出すジョニー・デップとティム・バートン。鉄板中の鉄板のこのコンビがまたまたやらかした! 200年ぶりに甦ってしまった時代錯誤のヴァンパイアの悲哀と愛憎を、得も言われぬ絶妙なコメディタッチで仕上げた本作。他キャストもオールスター揃いで、見応え十二分なのだ。

20120516cpic1.jpg舞台は18世紀。水産業が大成功した一家の御曹司バーナバス・コリンズ(ジョニー・デップ)は、セレブな身分とそのルックスを駆使してメイド(エヴァ・グリーン)にも手を出してしまう。バーナバスが、単なる火遊びだったそのメイドを捨て、本命のジョゼット(ベラ・ヒースコート)に走ったことを知るや否や、メイドは彼をヴァンパイアに変えてしまう。そう、そのメイドは嫉妬深い魔女だったのだ……。

1966年から全米で放映されたTVシリーズにオリジナルエッセンスを注ぎ足し、映画化した本作。全編に渡り、機知に富んだユーモアが炸裂しまくる。ジョニデとティム・バートン、この二人に一風変わった世界観を表現させたら、右に出る者は皆無だ。
また、『アリス・イン・ワンダーランド』のヘレナ・ボナム=カーター、『ホワイト・オランダー 』のミシェル・ファイファー、『007/カジノ・ロワイヤル 』のエヴァ・グリーン、『ウォッチメン 』、『エルム街の悪夢 』のジャッキー・アール・ヘイリー等、贅沢なキャストをふんだんに投入。中でも『キック・アス 』『(500)日のサマー 』のクロエ・グレース・モレッツが、某シーンで『モールス 』を彷彿とさせるあたり、なかなか憎い。本作は当然資金が潤沢でCGもカクカクしていないから、『モールス 』での欲求不満も解消できる。

ニクイのは、悪役の魔女がそこまで嫉妬に狂っちゃう理由に、なんだか共感できてしまうところ。男は誰とでも致すことができるそうですが、女は行為イコール愛という生き物。心のどこかで魔女にエールを送ってしまう女子たちも、少なからずいるのでは?

ヴァンパイアものとはいえ残虐シーンはまったくないので、老若男女、家族そろって、友達や恋人と、そしてもちろんお一人様でも気兼ねなく楽しめる大傑作。


監督:ティム・バートン
原案:ジョン・オーガスト/セス・グラハム=スミス
脚本:セス・グラハム=スミス
出演:ジョニー・デップ/ヘレナ・ボナム=カーター/ミシェル・ファイファー/エヴァ・グリーン/クロエ・グレース・モレッツ
公開:5月19日(土)、全国公開
公式HP:www.darkshadow.jp
 

©2012 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED















エンタメ シネマピア   記:  2012 / 05 / 16

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