シネマピア
シャーロック・ホームズ
2010 / 03 / 12
実在していない人物だから「似ている」も「似ていない」もない。 だが、ロバート・ダウニーJr演じる本作のホームズは、アーティスティックでエキセントリックでかなりの変人、それなのに格闘術もずば抜けていて…
しあわせの隠れ場所
2010 / 02 / 26
互いが互いを思いやり、それなのに気を遣わなくてもよく、心からリラックスでき、経済状態も裕福なあたたかな家庭。かたや、ドラッグで崩壊した家庭に育ち、満足に学校にも行けず、満腹に食べることもできず、屋根…
渇き
2010 / 02 / 19
おおかたのバンパイアものと言えば、ファンタジックだったりロマンチックだったり、はたまたホラー的要素が強かったり……と、「この世ならざる」側面を重点的に描いている作品がほと…
パレード
2010 / 02 / 12
何ものにも表面と裏面がある。明るく太陽が照り返す名所でも、高く切り立つ崖ならば黒く濃い影を地面に落とすだろう。人間の心とて同様だ。背伸びして取り繕い、イイ人を“演じる”度合いが…
BANDAGE バンデイジ
2010 / 02 / 05
何を隠そう、私もバンド経験がある。だからこそ、本作は実に生々しく胸に響いてきたのだ。 都内の高校に通う普通の女子高生は、ある日、友達からLANDSというバンドのCDをもらう。すっかりLANDSのファ…
フローズン・リバー
2010 / 01 / 27
人間という生き物は、愚かな生き物だ。才気あふれる監督がその生き物をスクリーンに放り込み、その行動をじっとカメラに収めた結果、愚かさは一転、神聖なる輝きを放ち始める。 カナダとの国境に面する、ニューヨー…
ラブリーボーン
2010 / 01 / 19
14歳で殺された女の子の物語……こう聞くと何かオドロオドロシイものを想像してしまうが、まったくそんなことはない。むしろその「死後の世界」は、文字どおり「この世のものとは思え…
Dr.パルナサスの鏡
2010 / 01 / 07
本作の撮影半ば、28歳という若さで夭折したヒース・レジャー。訃報を聞いたトム・クルーズが代役を買って出るが、監督のテリー・ギリアムはその世界的スーパースターからの申し出を断ってしまったという。ヒース…
パーフェクト・ゲッタウェイ
2009 / 12 / 28
ツンデレという言葉がある。普段の人前などではツンツンした態度を取っているが、二人っきりになるなどの状況下では正反対にデレデレと甘えてしまうといった意味の、アキバ系のインターネットスラング。いまは多少…
おとうと
2009 / 12 / 18
「家族」という、切っても切れない絆。国民的大スター“寅さん”を生み出した山田洋次監督が、どうしようもなく情けなく憎たらしく、でも憎めないキャラクターを創ってくれた。 東京の…
フォース・カインド
2009 / 12 / 11
まず最初に申し上げておきたいことがあるのだが、通常、映画の宣伝とはネタバレを防ぎたがるものである。観る前から結末や内容がわかってしまっては、謎解きやインパクト等の面白みが半減するからだ。本作も例に漏れ…
インフォーマント!
2009 / 12 / 03
『オーシャンズ』シリーズのスティーブン・ソダーバーグ×マット・デイモンのゴールデン・タッグと聞けば、映画マニアとしてはもういても立ってもいられない。そしてその期待に違わぬような傑作がまたひ…
トワイライト・サーガ ニュームーン
2009 / 11 / 27
“冬ソナ”にハマるのがオバ様たちなら、10代〜20代を中心としたまさに青春真っ盛りの女の子たちの心を鷲づかみにし、日本も含め全世界でメガヒットを記録したのが前作の『…
ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない
2009 / 11 / 16
某巨大掲示板から派生して書籍化され、そして映画化もされて話題になった……といえば、ごぞんじ『電車男』。そしてまたまた、とんでもなく“面白い”作品が…
つむじ風食堂の夜
2009 / 11 / 12
「食堂」という響きには、何やら懐かしいものがある。味を突き詰めたレストランでも、時間を切り売りするファストフードでもない、食堂。某チェーン店のように、チケットを買って席で待ち、店員と口をきかずに料理を…