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第187回 洋楽編 RIVERDOGS ―― 6年ぶりにアルバム発表! ソウルフル&ハートウォーミングなサウンドはもちろん健在
2017 / 07 / 04
7月になりましたねえ。早いもので、2017年ももう半分が過ぎてしまいました。今年はなんだか忙しくしているせいもあって、思うように音楽活動が出来ていないんだけど、新しい機材も買ったことだし、下半期はもっと活動したいと思っています。ここでも何かお知らせ出来るよう、頑張りますね。さて、今回は久しぶりにアルバム が発売されたRIVERDOGSをご紹介! DEF LEPPARDのギタリスト、ヴィヴィアン・キャンベルが参加しています。
RIVERDOGS はロブ・ラモス(Vo,G)、ニック・ブロフィ(B)を中心に結成。デモの製作中にWHITESNAKEを脱退したヴィヴィアンが参加し、90年にファーストアルバム を発表します。このアルバムが本当に素晴らしかった! ブルーズやフォークの影響を前面に押し出したメロディアスなハードロックで、ブルーズ回帰ブームの真っ只中だった当時のロックシーンにも合っていたし、ロブのソウルフルなヴォーカルと、ヴィヴィアンのブルージーかつ、滑らかなギターがとにかく良かったんだよね。個人的にはその完成度の高さから「真打登場!」くらいに思っていたのに、残念ながらさほど話題にはならず、ヴィヴィアンも脱退してしまう……。ヴィヴィアンの脱退後はもともとギタリストだったというニックがギターに転向し、93年にアルバムを発表するなどの活動を続けていたようだけど、その動向はほとんど伝わってきませんでした。
メンバー達には凄く失礼だけど、有名人だったヴィヴィアンが抜けてメジャーとの契約が無くなったんだろう……なんて、当時は想像していたっけ(真相はわかりません)。失礼ついでに言っておくと、やっぱりヴィヴィアンの実力は他のメンバーより頭一つ抜けていたし、ヴィヴィアンのその後の躍進を思えば、あの時点での脱退も致し方なかったんじゃないかなあ。RIVERDOGSのことを気に入っていた俺にしても、残念には思っていても、よくあることでもあったから、ヴィヴィアンが戻ればいいとは思っていなかった。ヴィヴィアンはDEF LEPPARDにぴったりだったからね。
『Toy Soldier』
ファーストアルバムのリーダートラック。
イントロ切れてるし、画像も荒いから他にも探してみたんだけど、当時のビデオはこれだけみたい。名曲!
まあ、今にして思えば、ファーストアルバムは質が良くとも少々地味だったかもしれないし、ヴィヴィアンのギターにしても、ちょっと浮いていると感じる人もいたかもしれない。元DIOという経歴からすると意外なほどにブルージーではあったものの、RIVERDOGSにはヴィヴィアンのようなロックギタリストではなく、ストレートなブルーズギタリストのほうが合いそうな気もするし……。ただ、そういうギタリストが弾いていたら、おそらく渋くてカッコ良いバンドではあったろうけど、よくあるアメリカンなバンドになっていたんじゃないか、とも思う。たとえミスマッチに感じるところがあったとしても、ヴィヴィアンがいたからその辺のバンドとは違う個性を持つことが出来たんだと思うんだよね。
『American Dream』
ニューアルバムの1曲目!
見た目がずいぶん違うけど、上の動画と同じバンドです。
ヴィヴィアンはDEF LEPPARDだとこんなに弾きまくらないよね。
もちろんヴィヴィアン一人がこのバンドの魅力を担っていたわけではなく、楽曲そのものと、ロブのヴォーカルこそがRIVERDOGSの要だ。キャッチーを通り越してポップと言えるほどの普遍性を持ったメロディもあるし、それを歌い上げるしゃがれ声のロブのヴォーカルが良い。実に味わい深い歌声をしています。そして、ファーストアルバムの楽曲はほとんどがロブのペンによるもの。あんなに良い曲が書けるなんて、埋もれてしまうにはもったいない才能だよ! もっと売れてもおかしくないのになあ……。そして、この人のことを俺はRIVERDOGSで初めて知ったんだけど、なんとRATTのロビン・クロスビー(G)と、RATT以前にバンドをやっていたらしい。ローカルバンドだったようだから俺が知らないのも当たり前なんだけど、LA界隈だとよく知られていた人だったのかも(YouTube で当時の楽曲が聴けます。すごい時代だ……)。
『Something Inside』
こちらはニューアルバムのヘヴィブルーズをアコースティックで。
途中でワンコが出て来て笑っちゃったんだけど、バンド名がRIVERDOGSだから?
RIVERDOGSはやはり一度解散していたものの、03年にヴィヴィアンを含む初期のメンバーで再結成。ただ、これはあくまで一時的なもので、ライヴを何度かやっただけ……と思っていたら、その頃にレコーディングした楽曲を11年にリリース していたらしい。これは知らなかったなあ。そして今回の再々結成だ。おそらくそれぞれの活動の合間にタイミングが合えば、というスタンスなんだろうけど、今の時代ならこういうやり方もありだよね。今回のアルバム は、一緒に口ずさめるようなメロディは減ったものの、聴けば聴くほど心に沁みてくる良質な楽曲が揃っている。ロブのヴォーカルは全く衰えていないし、ヴィヴィアンのギターは円熟味を増していて、より存在感が大きくなった。それでも以前のようなミスマッチを感じることもない。ヴィヴィアンのスケジュールの都合などからライヴの予定はないらしいけど、こんなに良いバンドなら、ライヴも観てみたいよね。でも、こうやってアルバムを聴けるだけでも良しとするべきなのかなあ……。
※ikkieがなんと「出張ギター教室」を始めてしまいました!
とにかくここから アクセス! 動画もあるよん。
http://dokodemoguitar.com/
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