ikkieの音楽総研

第24回邦楽編斉藤和義
――似た者である（はずの）斉藤和義に俺はなりたいんだってば！

2011 / 05 / 10

皆さんお元気ですか？　気が滅入るニュースが続いてますが、こちらが元気でいないと被災地の皆様に申し訳が立たないですよね！ってわけで、音楽総研は楽しく行きますよう！　久々の邦楽編！

今回ご紹介するのは、反原発ソングがこのところ何かと話題になった「斉藤和義」さん。でもね、俺は斉藤さんが反原発ソングを歌ったから取り上げるわけじゃないですよ。
デビュー当時から、斉藤さんのことが気になって気になって……正直言うと、「俺は斉藤和義になりたいの！」と地団駄を踏むほど、彼に憧れているのです。

斉藤さんは93年に『僕が見たビートルズはTVの中』でデビューされたわけですが、もう、そのタイトルにやられてしまった。あの曲を初めて聴いた翌日には、友達に「あれ聴いた？」と電話したのを覚えてる。
で、「凄いよな」って話しになったんだよね。斉藤さんは俺よりも年上だけれども、その歌詞……というか、タイトルには「それ言っちゃう？」と、思いつつも共感せずにいられなかったし、他にも例えば、『君の顔が好きだ』とか、なかなか言いたくても言えないことを、つるっと素敵に言っちゃってさあ。男性の皆さん、これ女性に言えます？「あたしのどこが好き？」とか聞かれて、きみの体……じゃなかった、「きみの顔が好き」って。なかなか言えないよねえ。言うと怒られそうだし。でも、それって実は男の本音だったりしません？

『歌うたい15 SINGLES BEST 1993–2007』より。
『歩いて帰ろう』等を集録それから、ちょっと前のCMソング『ずっと好きだった』にしても、あれ、反則！　俺もそう思ってたりすること多いけど（笑）、我慢してるもん。女性は違うんだろうね、きっと。わかってもらえないだろうなあ。
おい、野郎ども、同窓会の二次会で、昔好きだった子に向けて歌ってるだろ！　俺も歌いたいぞ（笑）。
まあ、もちろん、『歩いて帰ろう』や、『歌うたいのバラッド』、『おつかれさまの国』と、挙げたらキリがないくらい、言わずもがなの、男女問わず魅了してやまない素晴らしい楽曲もたくさんあるわけだけど。またさー、歌詞がどれもこれも凄く良いんだよねえ。

それと、斉藤さんからは、あれほど歌える人なのに「俺、別にヴォーカリストってわけじゃないんだよね」的なスタンスを感じて、そこがまたいいなあと思っててさ。ギターを弾きつつ歌うことを模索している俺は、彼がやることを観たり聴いたりするたび、「やられた！」と思っちゃう。もちろん、俺なんかがやられたと思ったところで、だから？って話しで（苦笑）、俺が「斉藤和義みたいになりたい」って言うと、「あの人、ものすごく歌うまいよ？」とか、なめんじゃねーよ！的な意見を毎度ちょうだいするんですが……。なんつーか、ニュアンスを感じ取ってくれたっていいじゃん（泣）。

個人的には、元はギタリストだったんだろうな、って思ってるんだけど、どうかな？　そこまで斉藤さん自身のことに詳しいわけではないので、あんまり偉そうには言えないんだけど、おそらく、少年時代にロックに目覚め、まずはギターを始めて、どんどん古い音楽を聴き漁り、バンドを組み、誰も自分が思うように歌ってくれないから自分で歌うようになった、って感じじゃないかな、と。そんな風に俺と同じような道を辿ってるような気がするんだよねえ。
まあ、そんな人いっぱいいそうだし（笑）、俺なんかとは違って、ソロアーティストとして大成功されてるわけで、比べるのもおこがましいけれども、自分の中での「歌」に対するパーセンテージが俺と近い気がする……なんて言うと怒られちゃうか。いやまあ、あれだけ歌える人だから、ほんとは全然違うかもしれないけど。

でも実際、いろんな楽器をこなし、自分ひとりでレコーディングしてたりもするし、シンガーやヴォーカリストというよりは、アーティストだな、と。どっちが良い悪いじゃないですよ、もちろん。なんというか、歌に対するアプローチの仕方がいわゆる生粋のシンガーとは違うな、って感じ。例えば「歌バカ」と自認する「平井堅」さんとか、ああいう人とは違うと思う。どう違うかっていうと……ええと、なんとなく判るでしょ（笑）？　斉藤さんと同じタイプというか、近いなと俺が思うのは、「奥田民生」さん。
奥田さんにも凄く憧れているけども、斉藤さんのほうが俺が狙ってるスタイルに近い……って、どうでもいいっての（苦笑）。で、そんな感じのスタンスで、素晴らしい歌声で、素晴らしい楽曲を発表し続けてるのが凄い……と、日々嫉妬してるわけですよ（苦笑）！しかもモテるでしょ、あの人（そこか？）。

まあ、そんな感じで（？）俺が憧れてるのがよーく判っていただけたかと思うんですが、最後にもひとつ。斉藤さんの歌って凄く切ないんだよね。
もちろん歌詞や、メロディも大きな要因だと思うんだけど……やっぱり、一番の要因は、魅力的なあの歌声なのかなあ。ああ、妬ましい！

今回のオススメは……原稿の内容と間逆かな（苦笑）。