ikkieの音楽総研

第29回 洋楽編 GUNS N' ROSES
――新しいロック(笑)と俺の夜明けby石川テレビの夜

2011 / 07 / 12

暑い日が続いてますねー。こういうときには……って、去年もなんだかこんな感じで書き出したような気がしますが気のせいですよね。というわけで、今回も暑い夏をさらに熱く!
「GUNS N’ ROSES(以下GN’R)」をご紹介!

今回GN’Rを選んだのは……、実は最近、地デジ対応のためにHDD&ブルーレイ搭載のテレビを買ったのね。えへへ。それで、たくさん録画してあったVHSから、MTVなんかの映像をどんどんデジタル化してまして。その懐かしい映像のなかで、ダントツで凄いと感じたのがGN’Rだったから、なんです。

GN’Rは1987年にメジャーデビュー。でも、デビュー前からロックファンの間では「凄いバンドがデビューするらしい!」と噂になっていました。しかも、「LAメタル最後の大物」とか、「モトリー(MÖTLEY CRÜE)よりワルいらしい」とか(笑)。音楽雑誌なんかで物凄く煽っていたような印象があります。

gn'r.jpg
2008年のアルバム『CHINESE DEMOCRACY
LAメタルにハマっていた俺としては、「どんなバンドなんだ?!」と気になってしょうがないわけですよ。でも、ラジオか何かで初めて聴いたときは、「AEROSMITH」をパンクにして、ヘタにしたみたい……という、あまり良い印象ではありませんでした。
当時はAEROSMITHのようなロックンロール色の強いバンドはあまり好みではなかったし、パンクに至っては正直嫌いでした。すでにバンドをやっていた俺には、ヘタで聴いてられなかったんですよね。今はまた別の聴き方が出来ますけども。

そんなわけで、俺は、デビュー後もすぐアルバムを買うということはしませんでした。ところがねえ……周りでやたらとGN’Rの評判がいいわけですよ。バンド選びのセンスの良さで一目置かれていた(と思っていた)俺としては悔しいわけなんだけど、ここまで来たら(どこまで?)もう引けん、とそれでもGN’Rを聴かずにいたんですが、ある晩、偶然観たGN’Rのライヴ映像がとんでもなく凄かった。

当時、地元の金沢で洋楽アーティストの映像を見られる番組なんてのは、石川テレビの「ポップ・ナイト」だけと言っていいぐらいだったんですが、その番組のVJ、渡辺 実氏も、口あんぐり、といった様子で、「なんだか凄いもの観ちゃいましたねー!」と言っていたのをよーく覚えています。
俺は、凄いものを観てしまった、というより、なんだか見てはいけないものを見てしまったような、足を踏み入れてはいけないところに入ってしまったような気分になり、その夜は興奮と、なんだかわからない感情が入り混じり、なかなか眠れませんでした。

guns.jpg お世辞にもうまいとは言えない演奏は、ワイルドだといえばそうとも言えるけど、ありていに言えば、荒々しくてただ激しいだけ。音楽性やメンバーのルックスにしても、LAメタルといった枠にはまるものではなく、やっぱり当時の俺の好みではなかったんだけど、それでも俺の心を鷲掴みにしてしまったのは、メンバーが、怒りというか、やけくそオーラを身にまとい、ロックそのものを体現しているように感じたからだ……と今は思う。シンプルに言うとね、カッコ良かった! それだけです。

GN’Rは俺にとって衝撃でした。ギターってヘタでもいいんだ、って思ったもの。もちろん、ただヘタなだけじゃダメだけど(笑)。このバンドは絶対売れると思ったし、大げさではなく、ロックは変わる……とも思った。このバンドを真似するバンドがいっぱい出てくるだろうし、耳当たりが良いだけのポップなバンドは消えて行くだろうって。
事実、GN’Rはその後のロックを変えたと言っても過言ではないバンドになったし、アクセル・ローズのバンダナやアクションをどれだけのヴォーカリストが真似をし、どれだけのギタリストが、スラッシュの影響でレス・ポールに持ち替えたことか。

GN’Rの出現は、音楽的にも、ルックス的にも、新しいムーブメントの始まりだった。GN’Rは音楽的にはLAメタルではなかったけども、LAメタルを終わらせた、という意味では「LAメタル最後の大物」という、謳い文句は間違いではなかったのかも。

その後のGN’Rはどんどん巨大化し、音楽性もハードなロックンロールだけではなく、ビートルズ並みの幅広い音楽性を披露、そこらのバンドとはまったく違うことを自ら示す。そして、現在はデビュー当時のメンバーはアクセル以外には誰もいなくなり、アクセルのワンマンバンドと化しながらも、今でもロックモンスターとして、世界の頂点に君臨し続けている……と、俺は思ってるけど、どう? 
17年ぶりのアルバム『CHINESE DEMOCRACY 』もGN’Rの名に相応しい素晴らしいアルバムだったし……、なんて言いつつ、スラッシュもダフもいないんじゃなあ、と、最近の来日公演には行ってない俺でした(笑)。

まだ全然書き足りないけど(笑)、最後に俺が衝撃を受けた初期のライヴ映像を! これぞロック!






 










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