ikkieの音楽総研

第38回 ライヴレポート編(その1) WHITESNAKE
――「この人って実在するのね......」by練馬の西田敏行(笑)

2011 / 11 / 01

余計な前置き抜きで行っちゃいましょう。先日3年ぶりの来日公演を行った「WHITESNAKE」のライヴレポートですよう!

今回の会場はなんと、赤坂BLITZという、大きめのライヴハウス。ファンの年齢層を考えると、まさかのスタンディングですよ! 満員電車のようなフロアに閉口しつつ開演を待っていると、暗転と同時にBGMのヴォリュームが上がり、「THE WHO」の『MY GENERATION 』が。いよいよだ! しかし、焦らすようにフルコーラス流して、ようやくバンドメンバーが登場。
もちろん御大デイヴィッド・カヴァデールも! ち、近いよう! この人って実在するのね……。何度もライヴを観ているのに、そんなことを思ってしまいました。シャツを大きくはだけた胸板は今も厚く、R指定の魅力は健在。そしておなじみの「Are you ready !」のシャウト! 客席にも一気に熱が入った。今年還暦ですよ? こんなじーさん(失礼な)カッコ良過ぎ。

whitesnake2.jpg 一曲目は前作に収録の『Best Years 』。クラシック・ヒットを持ってこないのは現在進行形の証か。肝心のデイヴィッドの声は、高音で割れちゃうのが気になるけど、ディープヴォイスは健在。二曲目には大ヒットソング『Give Me All Your Love 』が登場、客席の物凄い盛り上がりにコンクリートのフロアがぐらぐら揺れた。
くどいようだけど、客席の年齢層はかなり高めですからね!中にはデイヴィッドと同世代? というお方も……皆様お元気です。

3曲目には早くも個人的なクライマックスがやってきた。『Love Ain't No Stranger 』……。この曲が聴けたら他はなんでもいい。嘘だけど。イントロのキーボードだけで泣きそうになった。歳を取るごとに涙腺がゆるくなってる。西田敏行みたいになったらどうしよう。……。えーと、やっぱりデイヴィッドには高音でのシャウトじゃなく、この曲のように低音でブルージーに歌ってほしいなあ。
続けてプレイされた名バラード、『Is This Love 』も深みのある低音の歌声が素晴らしかった。会場中のマダムが腰砕けになっていた模様です。それにしても女性ファンの多いこと。女性のほうが多いってわけじゃないんだけど、あごの下で手を組んで(分かります?)、目をハートにした妙齢の女性がいっぱい。彼女たちにとってデイヴィッドは、今も変わらずセックス・シンボルなのですね。

ライヴ中盤はニューアルバムの楽曲を中心にプレイ。ニューアルバムは以前のヘヴィ・ブルーズのテイストが戻ってきていて、個人的には大歓迎! もっとやってくれても良かったかも。しかし、その新曲を挟んでのギターソロやドラムソロは長くて参りました。デイヴィッドの喉を休ませるためなのかな? ダグとレブの二人のギタリストは呆れるほどうまいんだけど、正直なところ、ソロよりももっと曲を聴きたいんだよなあ。ドラムソロは派手なパフォーマンスがいっぱいで面白かったけどね。

気がつけばライヴも終盤。『Fool For Your Loving 』、『Here I Go Again 』、『Still Of The Night』と、名曲を畳み掛けられ、客席もこれでもかと盛り上がる。しかし、『Still〜』はこのところのラストソングの定番。他に何やるんだろ……と、心配していたら、デイヴィッド以外のメンバーが袖に引っ込み、一人残ったデイヴィッドがアカペラでDEEP PURPLE時代の『Solodier Of Fortune 』を……! 残念ながら、デイヴィッドの歌声からは往年の迫力が薄れていたけども、この曲の美しさは格別だ。またも涙腺が緩む。

デイヴィッドがひとしきり日本のファンへの感謝と賛辞を述べたあと、バンドがステージに戻ってきた。そしてダグが弾きだしたのは『Burn 』! それまで大人しくしていた年配(と思われる)のファンも大喜びで、隣にいたマダムが人の波の中に突っ込んでいった(笑)。曲間には同じくDEEP PURPLEの『Stormbringer 』を挟み、ステージも客席も大騒ぎでライヴ終了……、終了?! まさかのアンコール無し! 『Soldier〜』以降がアンコールだったのか? 二時間に満たないぐらいのライヴは、たっぷりとは言えないけど、WHITESNAKEにしては充分やってくれたかなあ。

それにしても、やっぱりBLITZクラスでWHITESNKAEが観られたのは凄いことだった。デイヴィッドと目が合った(ような気がした)し! 不満も書いたけれども、何度も観たWHITESNAKEのライヴの中でも1、2を争うぐらい興奮した。何度ライヴを観ても、現実に存在しないかのように感じていたデイヴィッド・カヴァデールが生身の人だと感じられたんだよね……。スタンディングも悪くない! と思いましたことよ。でも、やっぱりもっと聴きたかったぞ(笑)!

で、もっと書きたいので次回に続きます(笑)。
















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