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インタビュー/記者会見
『7つの贈り物』ウィル・スミスほか来日!
ショッキングなラストで話題騒然必至の『7つの贈り物』。主演のウィル・スミスとヒロイン役のロザリオ・ドーソン、ガブリエレ・ムッチーノ監督が来日し、作品への思いを語りました。
Q:ようこそ日本にいらっしゃいました。
ウィル:みなさん、おはようございます(時刻は昼12時)。「ナナツノオクリモノ」(日本語で)記者会見にようこそ。この1年の間にもう3度目の来日なので、そろそろ日本の市民権をもらってもいいんじゃないかなって思ってるよ(笑)。
ロザリオ:僕は初来日なんだ。長い間日本に来たいと思っていたので、とても嬉しいよ。朝食も美味しかったし、窓からの景色も素晴らしくて。こんなに素敵なところでこれから数日過ごせるなんて。この素晴らしい映画が、訪れたかった国に僕を連れてきてくれたことを嬉しく思ってるよ。
ウィル:お〜、ガブリエレ! 彼は『幸せのちから』の監督でもあるガブリエレだよ。ウィル・スミスというこんなスターと一緒に仕事をしていかがでしたか?(記者風に)
監督:もう(笑)、3年前からこの調子なんだよ〜。ハリウッドを代表する素晴らしい役者さんからお声を掛けていただいて光栄だよ。こんなに力強い作品に参加できたことを誇りに思うしね。
(ここでウィルが監督に思わずハグ)
Q:作品の何に共感をされましたか? また、日本の観客には特にどんなところを特に観て欲しいとお思いですか?
ウィル:主人公の“痛み”と“喪失”の部分に共感を持ったんだ。僕自身との違いがとてもある人物なので、こういった人物は落ち込んで何もできなくなってしまうのか、それとも客観的に事実を見つめ人生を全うできるのかをよくよく考えたよ。
監督:僕が惹かれたのは作品のもつ“愛の力”だね。この作品は最初から最後まで強いラブストーリーが描かれていて、彼の行いは深い愛と、そして自己犠牲からくるものだ。愛と死についていろいろ考えさせられる映画だということが誇りだし、とても力強い物語だと思っているよ。
ロザリオ:エミリーの感じていた“生きる”ことへの情熱に惹かれたわ。人は誰しもいつまでも生きられると思いがちだけれど、エミリーのように先が見えている状態になるとすべてを受け入れるのよ。一瞬一瞬を、犠牲をいとわず生きようとする、彼女の生命に対する価値観に共感したわ。愛と犠牲がどのように共存するか、日本のみなさんにこの映画を観ていただき、わかっていただけると嬉しい。
Q:監督とウィル・スミスさんは『幸せのちから』以来二度目のタッグですが、前作と何か変わったことはありますか?
ウィル:監督は、とにかく感情を込めるということに長けている人なんだ。本作は非常に男らしい話だけど、男という生き物は一方で柔らかい部分も持っていると思うし、監督はその強さだけではない丸みのある弱さを見せることができる人なんだ。
ロザリオ:「エモーショナルな風景」というのがぴったりね。
ウィル:そうだね、彼は「エモーショナルな風景」を描くのがとても上手い。ロザリオ、そのまま使わせてもらうね。
ロザリオ:実は私自身も『メン・イン・ブラック2』以来、ウィルとは二度目の共演なのよ。
ウィル:二人とも演技力がUPしたね。
ロザリオ:ホント、そうね(笑)。
Q:人生を変える贈り物とはなんだと思われますか?
ウィル:ねぇ監督、それって僕と仕事をしたことじゃない? 人生変わったでしょ?
監督:そうだね(笑)。自分の人生における一番の贈り物は、やはり子供を授かったこと、父親になったことだね。子供がいると生きがいも違うし、人生が意義あるものになったよ。
ウィル:僕にとっては祖母なんだ。彼女は一緒に教会へ連れて行ってくれたり、たくさんの物語を話してくれたりした。それらの物語を通じて、たくさんの教えを伝えてくれたと思うんだ。
ロザリオ:私にとっては家族の犠牲だわ。祖母は私のことを育ててくれたし、母は16歳のときに私を生んだんだけど、「最初は産むつもりもなかったけれど、お腹が大きくなっていくうちに考え方が変わった」と話していたの。お陰で今の私がいるんだわ。母と祖母から受けた愛情はかけがえのないものね。
Q:ミステリアスな展開からエモーショナルなお話へと進んでいきますが、この大きく違う2つの演出はどのように意図されたのでしょうか?
監督:はじめ、物語ははっきりとはわからないまま進んでいくから、観客は少し混乱するよね。でも完全に観客を失ってはいけない。だから少しヒントをだしながら、推測しながら観ていくようなストーリーテリングにしたんだ。最後になってすべてが明らかになったとき、それまで話しがよくわからないまま進んでいたので、余計にショックは大きいと思う。これまで色んな国で多くの観客の反応をみてきたけど、2〜3日経ってからも映画のことを考えさせられるという人がたくさんいたんだ。これは特筆すべきことだと思う。早くからヒントを与えすぎないようにスリラー的な展開をし、最後には犠牲や愛を描く、という手法をとったんだ。
ウィル:(監督の答えが長かったので)あとで答えを印刷したものを配りますね。
(会場は爆笑)
Q:ウィル・スミスさんの一人泣きのシーンが印象的でしたが、今までにプライベートで一人泣きしたことはありますか?
ウィル:僕は実生活では泣かないよ。息子のジェイデンが俳優になったとき、泣くことについて僕に聞いてきたんだけど、実はカメラの前では泣こうとしてはいけないんだ。コツは、とても辛いことをイメージすること。人は一生懸命泣くということはなくて、泣くまいとして泣いてしまうから。その、決して泣くまいという気持ちが強ければよりエモーショナルな涙になるんだと思うよ。
Q:切ないラブシーンがありましたが、何かエピソードはありますか?
ロザリオ:映画に入る前にリハーサルに何週間もかけたけれど、特にラブシーンはデリケートなものだから緊張したわ。ウィルから「本当にした方が良いかな?」という質問があったし、もしベッドで裸でいるとき監督からカットがかかっても太ももに手が置いてあってもいいのかなとか、いろいろと神経質になっていたの。私はこれまでラブシーンはあまりなかったけれど、ウィルは「どんとこい!」というイメージだったので、とても驚いたわ。でも、実は彼も困っていたらしいけど(笑)。
ウィル:ラブシーンってとてもぎこちないものなんだよ。監督とかスタッフとか、みんなが見ているから。(通訳さんにキスしようとして)こういうことなんですよ(笑)。ラブシーンはこれまで『ALI アリ』で妻と経験したくらいだったし。だからロザリオに助けてもらったのさ。さっき話したとおり、女性に対しては敬意を払うものと祖母から教わっていたし、ここぞとばかりにイヤラシサをだす男とは思われたくなかったので…。神経質というか、僕はロザリオに敬意を払っていただけなんだよ。
ロザリオ:だから、彼は私の腕の中で震えてました(笑)。
Q:最後にメッセージを
ウィル:この作品は、関わったスタッフ全員が愛を注いだ作品。人を愛したことがあるすべての人に影響と感動を与える作品だと思う。今回はエイリアンもSFもCGもなく、一アーティストとしてとっても怖かったけれど、素晴らしい俳優たちの演技と感動を感じでいただけると思うよ。ぜひ楽しんでください!
監督:ガブリエレ・ムッチーノ
脚本:グラント・ニーポート
出演:ウィル・スミス、ロザリオ・ドーソン、ウディ・ハレルソン、バリー・ペッパー
公開:2月21日(土)丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
公式サイト:7-okurimono.jp
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
ジャンル:洋画
シネマピア映画記事:http://www.asobist.com/entame/cinemapia/0136.php
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エンタメ : インタビュー/記者会見 記:林田 久美子 2009 / 02 / 24