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インタビュー/記者会見
『BECK』製作発表記者会見に、水嶋ヒロら集結!
大ヒット音楽マンガが旬のキャストで実写映画化決定! 水嶋ヒロ、佐藤健、桐谷健太、忽那汐里、中村蒼、向井理、堤幸彦監督が作品に向けての思いを語りました。
水嶋ヒロ(南竜介=ギタリスト役):ついにこの、1500万部を超える大ヒットコミックが映画化となりました。僕たちキャスト一同、最初にお話をいただいときは大変光栄に思ったのと同時に、大きなプレッシャーも感じました。これだけ人気のある漫画の映画化を叶えるためには、出来るだけ原作に忠実に作っていかなければならないので、大きなプレッシャーを感じつつも、キャスト・スタッフと皆で一丸となってこの映画を作り、僕たちも役をまっとういたしました。
佐藤健(田中幸雄=ボーカリスト、ギタリスト役):さっきの爆発(舞台前方から花火が火を噴く演出)でまだ耳が痛いんですけれども……(笑)。
桐谷健太(千葉恒美=ラッパー役):みんなが良い意味でぶつかり合って、すごい化学反応が起きている映画になっていると思います。ただひとつ心配なのが、さっきの爆破の煙で「いま、写真にちゃんと写ってるのかな?」という心配がありますが(笑)、本当に良い作品になっていると思いますので、楽しみにしていてください。
忽那汐里(南真帆=竜介の妹役):映画の本編自体はまだみなさんにお届けすることは出来ませんが、今日この日を迎えることが出来て、本当に嬉しく思います。
中村蒼(桜井裕志=ドラムス役):この作品は、音楽も本当にかっこよくて、ライブシーンでも自然に盛り上がれましたし、そのライブのリアル感などが皆様に伝わればいいなと思っています。
向井理(平義行=ベーシスト役):実際は桐谷くんが最年長なんですが、彼はキャラクター的にヤンチャだったこともあり、僕がいろいろと任されることも多かったです(笑)。この映画は“音楽”や“青春”という、ベタかもしれないですが、それを堂々と一生懸命にやるということがどれだけかっこいいのかということを、自分達も気づかされた作品でした。
堤幸彦監督:ロックなど音楽を扱う映画をやるにあたり、ただ演奏するということだけではなく、「ひとつの人生や、生き方などが映画に写らないかな」と思って作りました。
【質疑応答】
Q:堤監督は原作のファンだとお聞きしておりますが、その中でもいちばんこだわった部分はありますか?
監督:バンドっていうものは、ひとつになったりバラバラになったりするものですが、台詞の中でも「ケミストリー」という言葉が出てくるのですが、みんなが一緒になったときのパワーみたいなものをなんとしても撮りたいと思っていました。それと、最後に大きなステージでのライブシーンを撮影したのですが、撮りながら鳥肌が立つようなものが撮れたと思っています。そういった部分も本当に映画に映っているかどうか、ぜひとも皆さんに確認いただければと思います。そこがいちばん拘ったところでした。
Q:それぞれ楽器を演奏されていると思いますが、楽器の練習はどのくらいされたのでしょうか? また、大変だったでしょうか?
水嶋:僕はギターを担当していたのですが、楽器経験はありませんでした。でも、“天才ギタリスト”という名前を背負っていたため、かなりプレッシャーはありました。練習期間としても、そのときにちょうどドラマの撮影もあって、あまり時間が取れませんでした。ただ、撮影の時までには、自分としてもある程度のレベルまで演奏レベルを持っていったと思います。また、監督を始め、楽器指導の方が細かいところまでチェックをしてくださったので、そういった方々が、僕の力を十二分に発揮出来る様に仕向けてくれたのだと思います。睡眠時間を削ってでも、ギターを練習しない限りは、竜介という役は説得力が欠けてしまうと思いましたので頑張りました。
監督:完璧でした。
水嶋:ありがとうございます。
桐谷:完璧でした。
水嶋:ありがとうございます(笑)。
佐藤:僕もギターの経験は全然なくて、最初は何も知らない状態から始まり、クランクインの1カ月前くらいに初めてギターに触って、練習を始めました。そのときに、貸していただいたギターを家に持ち帰って、毎日弾いていましたし、現場が始まっても空き時間に練習していました。でも努力したというより、「すごくギターって楽しいんだ!」と、ギターの楽しさにすぐ気づくことが出来たので、「頑張らなきゃ!」という気持ちよりも、「楽しいから弾いている」という気持ちで練習できたと思います。
監督:完璧でした。
桐谷:完璧でした。
佐藤:(笑)……それに、僕の場合は最初からギターが弾けない役だったので、そこまで気張ることもなく出来たんだと思います。
Q:では、楽だったんですね。
桐谷:そんなことないです!
監督:皆さん、血が滲むような努力をされていましたし、物理的にも練習しすぎて、血が滲んでいましたよね。
佐藤:そうですね。やっぱり指にまめもできましたし、血も滲んでました。
Q:他の皆さんは、いかがでしたでしょうか?
桐谷:次は僕で大丈夫ですか?
水嶋:楽器弾いてないじゃないですか。
桐谷:ちょっと待って下さい! 僕は喉が楽器ですから(笑)。僕はもともと、3年前くらいにラップをやっていた友人が「一緒にやってみようぜ」って言って、片方ずつイヤホンで音を聞きながら、フリースタイルのラップをしたことがありまして、そのころからラップをやっています。音楽って不思議な魔法みたいなものがあって、楽しいと自然と歌いたくなるのと同じで、僕は、常にラップを聴いていましたし、声に出して歌ったり、自分で詩を書いたりしていたので、努力や練習というよりは、楽しくて声を出していた感じでした。そういう部分が映像でも映っていればいいなと思います。
監督:完璧でした。
中村:僕も皆さんと同じく、楽器経験がなく、ドラムというのは、両手両足が違う動きをするので、最初は思うようにいきませんでした。でも、家でも練習が出来る、あまり音が出ないドラムセットも貸していただけたので、毎日練習していました。それに、毎日練習をしていたほうが不安はなくなるので、なるべくドラムスティックを握っているようにしていました。また、撮影中にドラムスティックが折れるという事件が起こったのですが、これは「僕はそれだけ頑張った」ということになると思いますので、ぜひこの部分を記事にお願いいたします(笑)。
監督:一応言っておきますが、完璧でした(笑)。
Q:では向井さんお願いいたします。
監督:完璧でした!
向井:何も言わせてもらえない……(笑)。でも、僕も皆さんと同じく楽器経験がなかったのですが、なるべく毎日触るようにはしていましたし、一日目でもうマメが出来てしまいました。僕はピックではなく、指でベースを弾くので、弦をはじくほうの指は、マメができやすかったですね。あとは、僕の従兄弟が実際にベースの先生をしていたので、従兄弟に家に来てもらって教えていただいて、クラインクインの前日までしっかりとテクニックの部分などを見てもらいました。
Q:このBECKというバンドは奇跡を感じながら集まってきた仲間達ということですが、皆様がこれまでに奇跡を感じたことがあったら、教えてください。
水嶋:この映画自体が「夢を諦めない」という大きなテーマでそれぞれ動いているのだと思います。そして、この映画を映画化するということになったときも、たくさん辛い思いをしながらも、映画化を実現するために動いた人が背景にはいると思うんです。そういう方々の熱い想いから、僕らに繋がって、今こうして製作発表に至るということは、まさに奇跡だと、今かみ締めています。
佐藤:映画の野外のライブシーンを撮影していたとき、初めは台本ではどしゃ振りで、ライブが終わるころに雨が上がることになっていたのですが、実際に夜、エキストラの方々にもご協力いただいて撮影をしたら、台本通り、それまでどしゃ降りだったのが最後の曲を演奏している時は、台本と同じに晴れたんです。そときは皆で「何か降りてきたね」「奇跡だね」と話していたのを覚えています。
桐谷:映画と関係ありませんが、真面目な話をしますと、生きているだけで奇跡だと思うんです。本当に。僕は、人間っていうのは、ないものねだりだと思っていて、忙しかったら休みがほしくなりますし、休みだったら仕事がしたくなると思うんです。また、誰かと一緒にいたらひとりになりたいなと思いますし、でもひとりだったら寂しいと思ったり……。ないものないものを追いかけて、今をあまり大事に出来ていないということが、おそらくあると思うんです。でも、角度を変えて見たら、「今が大事なんだな」と思えますし、友達や恋人や家族が近くにいるということは、「当たり前の事ではなくて、奇跡なんだ」と思えると思います。また、いつもの帰り道でも、少し角度を変えて見てみれば、“家族が待っている”というすごく素敵な帰り道になるかもしれないと思うんです。さらに、僕らBECKのメンバーがここに立っているということも僕は当たり前だとは思わないですし、五体満足でいることも奇跡だと思ってます。それと、今こうしてフラッシュを浴びていることも奇跡だと思います(笑)。
忽那:私もここにいることが本当に奇跡だと思えます。私はオーストラリアで生まれて、14年間向こうで過ごしていたので、日本という国は私にとっては遠い国でしたし、日本での生活というのは遠い世界でしたし、ましてや、こんな素敵な先輩方と、このようなステージに立っていられることが奇跡だと思います。
中村:僕は、中学3年生の時に、JUNONボーイという賞をいただいたのがきっかけで、この仕事を始めたのですが、今、こうして、ずっとテレビで拝見していた皆さんとBECKいう最高のバンドを組めたことが、僕のなかでは奇跡なんではないかなと思っています。
向井:このBECKのメンバーと一緒に『BECK』という作品が出来たということが奇跡だと思っています。短くまとめました(笑)。
Q:原作があるものを映画化するにあたって、ハロルド作石さんの方から、何か条件やオーダーのようなものはあったのでしょうか?
監督:ハロルド先生とは、全体に渡って意見交換をしてまいりました。また、私は現場で編集を行なうことが多いのですが、現場にもお越しいただき、つないだ映像を見てもらったりしました。ハロルド先生も、とても楽しんでいらっしゃる印象を受けましたので、現場にいらっしゃる度に、一緒に作っている感覚になれました。
Q:それでは、キャストを代表して水嶋さんから一言、皆様にご挨拶をいただきたいと思います。
水嶋:僕らは、たくさんいらっしゃる原作ファンの方々の期待を裏切ることは絶対にしたくないですし、原作者のハロルド作石さんへのリスペクトというものも常に掲げ、原作ファンの皆様の顔を浮かべながら、1シーン1シーン、スタッフと一丸となって一生懸命取り組んできました。例えば、もし、各位の上司の方などに今日の『BECK』製作報告会見のことで反対をされたとしても、「夢を諦めちゃいけない」んですよ(笑)! 目的を諦めたら、絶対にそれは伝わらないと思いますので、熱い思いがあれば、絶対にその上司の方々の気持ちも傾けさせられることが出来ると思いますので、ぜひこの『BECK』を多くの方々に伝えてください。よろしくお願いいたします!
Q:監督からも一言皆様にご挨拶をよろしくお願いいたします。
監督:この素晴らしい挨拶の後に語るのは無粋ですね(笑)。私も中学のころからロック漬けで今まできまして、結局こうやって音楽をテーマにして映画を撮って、この場所にいられるということが、先ほどのテーマではないですが、本当に奇跡だと思っています。たくさんある、この映画の中でのみどころのひとつとして、世代を超えて楽しんでもらえるというところがあると思います。仕上げをしているときに、フィルムの色を調節する年配のスタッフの方が、映画を観ながらホロホロと泣いていらっしゃったのを見て、本当にこの映画を撮って良かったと思いました。ロックとか音楽を前にして10代も50代もないです。そういう意味でも、先ほどの話ではないですが世代を超えた力のある映画だと思っていますので、上司を口説いていただいて(笑)、せひ、宣伝のほうをご協力いただければと……思っております。
★超豪華! レッチリ&オアシスのダブル主題歌に!!
BECKの音楽といえば、千葉のラップや平のベースがもたらす激しさ、そしてコユキ(田中幸雄)のメロディアスさ。この対照的な魅力をキャストのプレイだけでなく、演出面でも表現するべく……主題歌は米・英を代表するアーティストのダブル主題歌でお届け!
レッド・ホット・チリペッパーズの『Around The World』がオープニングにて荒々しいベースを奏で、エンディングの『Don't Look Back In Anger』はオアシスによるバラードの名曲。オープニングとエンディングにも要注目だ。
Around The World
Don't Look Back In Anger
★★コユキのギターが『あそびすと』に!
原作コミック内でコユキがサブギターとして使用している、バイト中に拾った「ギブソン・SG」、イギリスの楽器屋で購入した「フェンダー・ムスタング」は、あそびすと『お父さんの為のギター選び』にて掲載中! 劇中でも使用されているのか否か、確認するためにもここで予習を!
【GIBSON】SG STANDARD EB
【Fender】Mustang 1966年製
原作:ハロルド作石『BECK』
監督:堤幸彦
出演:水嶋ヒロ/佐藤健/桐谷健太/忽那汐里/中村蒼/向井理
公開:9月4日(土)、全国ロードショー
公式サイト:http://www.beck-movie.jp/
シネマピア:http://www.asobist.com/entame/cinemapia/0193.php
(C)2010『BECK』製作委員会、(C)ハロルド作石/講談社
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エンタメ : インタビュー/記者会見 記:林田 久美子 2010 / 04 / 01