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インタビュー/記者会見
映画『ベルセルク 黄金時代篇 I 覇王の卵』
主人公・ガッツ役・岩永洋昭インタビュー
2012年2月4日公開の映画『ベルセルク 黄金時代篇 I 覇王の卵』主人公・ガッツ役の岩永洋昭。声優初挑戦の彼にアフレコ現場での模様や映画の魅力について聞いた。
★体力の限界まで身を削りながら演じきった戦闘シーン
最初は平常心で闘い、途中から獣のように切りまくるシーンは、本当に立っていられないくらいキツかった。普通ならここでOKとなるところでしたが、「ちょっと待ってて」と監督を含めブース内で会議が始まったんです。僕の体力を考え、もう一度録り直せるのか限界なのかという話しだったと思います。20年以上続く原作の完全映像化、国内外あわせて累計3000万部を突破する『ベルセルク』という大きな作品の主役をいただき、中途半端にはしたくないという思いがあり「もう1回いかせてください」って僕のほうからお願いしました。それは本当に体力の限界まで身を削りながら演じきったいちばんの想い出のシーンです。やっぱり録り直したテイクのほうが良かったし、OKが出るのも早かったです。
★初声優の仕事は新鮮で俳優としての演技にも繋がった
俳優という仕事は表情とか動きなどを加え表現できるのですが、声優は声の抑揚だけで演じなくてはならない。難しくもありましたけど、とても新鮮でした。抑揚だけでこれだけ演技の幅が広がるんだと思いました。アフレコのタイミングは場面シーンを焼いていただいたDVDを自宅で台本と合わせて練習をしました。スタジオでの無音状態のアフレコは役者の現場とは違う緊張感がありました。以前、仮面ライダーなど、ヒーローものの戦闘シーンでアフレコの経験はありましたので、すんなり入ることができましたね。
★ガッツという人物の心の葛藤
ガッツはある出来事の後、孤独をかかえ剣だけを信じてひとりで生きてきた。グリフィスとの出会いで仲間を信じ、初めて自分はひとりではないという気持ちを憶えます。それがいろいろな出来事の中でグリフィスに対する自分の思いが違ったものだったという疑いに変わり、しかしそれを壊したくないために、わかっていても本当はそうではないんだと思いたい気持ちやさまざまな心の葛藤が描かれています。
ガッツという役の演技に関しては、もともと声優経験のない僕をガッツのイメージに合う「声がガッツだ」ということで選んでいただいたので、地のままで演じました。ただ、グリフィスとの出会いまでの若いときとそれから数年後のシーンではちょっと変えて演じてほしいという指示はありました。
出会いのシーンは、それからの絆が深まっていくことを際立たせたいために、グリフィスたちに敵意をむき出しに自分の中で考えながら演じましたね。
★息があがるシーンは何度も録り直しを
普段、役者として演技をするときもそうですが、息があがるシーンはけっこう酸欠状態になり、それだけで苦しくなります。その中でセリフをたて続けに言うときがあり、何回も録り直ししました。「もう帰りたい」って思いましたね。OKになった後は本当に良かったぁと思いましたよ。でも、そのシーンはまだ絵が出来ていない状態(動画ではなく静止画がスライドする)で録音をしたこともあって、完成した絵と合わせるとやっぱり微妙に違うということで、もう一回録り直すことになったんです。そのときは辛かったですね。ガッツが現れ、そこから数秒間のタイミングでセリフを言わなくてはならないシーンでは、逆に焦って走ってしまい噛んでしまうことが、ちょいちょいありました。
★声優として大先輩のグリフィス役の櫻井孝宏さん、キャスカ役の行成とあさん
実は櫻井さんとは一緒にアフレコをさせていただいたことが一度しかなかったんです。行成さんとは何度かご一緒させていただきました。声の仕事をメインにされているので、抑揚のつけかたとか慣れていらして凄く勉強になりました。行成さんはふだんとても明るい人なんですけど、録音が始まるとキャスカのクール・ビューティな感じになるんです。スイッチの入れかたがさすがだなって。
★人気のあるコミックの映画化ですが、原作を知らない人にぜひ観てほしい
STUDIO4°Cさんの映像の美しさは一見の価値ありです。CGなどの戦闘シーンは原作の漫画では表現出来ない、映画さながらのカメラワークでとても迫力があり、凄い角度からのシーンなど見応えがありますね。また、人間関係の複雑さも見どころです。人間の善の部分と悪の部分などは観る人によって感じ方が違うと思います。原作がここまで人気が高いことにもうなずけます。原作のファンの方にはもちろん、まったく原作を知らない方が観ても素晴らしいと思える作品です。迫力ある映像を劇場でぜひご覧ください。
【岩永洋昭プロフィール】俳優・モデルとしてTV、映画、舞台で活躍中。代表作として「トミカヒーロー レスキューフォース」(石黒隊長役)、「もやしもん」(農志会会長役)、「仮面ライダーオーズ」(伊達明・仮面ライダーバース役)など。
キャスト:ガッツ・岩永洋昭/グリフィス・櫻井孝宏/キャスカ・行成とあ
梶裕貴/寿美菜子/矢尾一樹/豊崎愛生/小山力也/三宅健太
原作:三浦建太郎(スタジオ我画)
監督:窪岡俊之
脚本:大河内一楼
キャラクターデザイン・総作画監督:恩田尚之
アニメーションディレクター:岩瀧智
美術監督:竹田悠介、中村豪希、他
主題曲:平沢進
音楽:鷺巣詩郎
アニメーション制作:STUDIO4℃
配給:ワーナー・ブラザース映画
公式HP:www.berserkfilm.com
あそびすと記者会見:映画『ベルセルク 黄金時代篇 I 覇王の卵』主要3キャストのアフレコ取材!
『ベルセルク 黄金時代篇 I 覇王の卵』2012年2月4日(土)全国ロードショー!!
『ベルセルク 黄金時代篇 II ドルドレイ攻略』2012年6月23日(土)公開
『ベルセルク 黄金時代篇 III 降臨』2012年公開
©三浦建太郎(スタジオ我画)・白泉社/BERSERK FILM PARTNERS
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エンタメ : インタビュー/記者会見 記:尾崎 康元(asobist編集部) 2012 / 01 / 13