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渋谷・桜丘のランドマークといえば桜通りの桜並木にインフォスタワーが定番だが、そのインフォスタワーの隣に鎮座まします「渋谷区文化総合センター大和田」も忘れてはならない。昨年11月のオープン以後、渋谷名物・プラネタリウム（旧東急文化会館にあった投影機が展示されております）を目玉に、桜丘一帯でプッシュしているこの施設。元は名前のとおり大和田小学校がありました。

その“大和田”の裏にて存在感を放っているのが『Miraflores 渋谷店』。ペルー料理ということで、じゃあこれを！とお願いしたいところだが、少し馴染みのほうが……。

「ペルーは日本と同じ海に面した国なので海産物がとても豊富なんです。よく食べるのは魚介類のお料理になりますね。お豆というイメージですか？　はい、ジャガイモやトマトなど農産物も豊富で、お店でもたとえば『フリフォール・カナリオ』というペルー風豆カレーのお料理などもありますよ」

そう教えてくれたのは店員であるロイ・シモンさん。話していると同店恵比寿店の店長でもある渋谷店の店長から「シモンを取り上げてやってください」とお願いされたのもわかる、実直で明るい店員さんです。ペルー料理だけにペルーの方なんですか？
「いえいえ、インドです（笑）。2年前に日本に来まして……このお店の会社は、渋谷と恵比寿にペルー料理、板橋にインド料理のお店をやっていて、最初は板橋のインド料理のお店に入りました。それで3店をローテーションで回るんです」（シモンさん）
なるほどなるほど。ここ桜丘と恵比寿だと、同じMirafloresでもシモンさんの印象は違いますか？
「違います違います！　恵比寿はみなさん、ジェントルマンな感じですが、渋谷はワーッと明るく騒ぐ感じですね。学生さんも多いですし。……私は渋谷、大好きです。東京はたとえば秋葉原が“エレクトリックシティ”ですが、渋谷は“ミドルジェネレーション”がすごく元気なところ。だから楽しいですよね。それとあと『ハチ公』が……」
え、ハチ公ですか？
「そうです、ハチ公。日本でいちばん有名な犬、ですよね。私が日本に来て最初に銅像を見たときは、『なんでこんなところに犬が？』と思ったんです。それから半年して友達に話を聞いたんですよ。いい話だなあって思いました。『忠犬ハチ公』、大好きになりました」

だから本当に渋谷が好きなんですよ、そう笑うシモンさん。流暢な日本語とそれを補う英語での会話がとても楽しい。そしてもちろんペルーの言葉、スペイン語も飛び交う。
アミーゴ！
というシモンさんの呼びかけに、仲間のシェフだけでなく、お客さんのスパニッシュも笑顔で踊り出す『Miraflores 渋谷店』。さあ、まずやってきたお料理はペルー自慢の海鮮料理、『セビチェ・ミクスト』だ。
シモンさん、いただきますよ。

Ｑ・あなたにとって桜丘とは？
「ワーッと楽しい、渋谷店の日は嬉しい、そんな街です」

いつも老若男女、多国籍に賑わう店内。奥行きのあるスペースなので多人数での貸し切りもバッチリ。おひとりさまのお食事よし、パーティにもよし、ですね

古代インカ文明やマチュピチュに思いを馳せながら装飾品を眺めつつ、テラス席もどうぞ。このテラスもそうですが、調度品にも店内にもシートにも木のぬくもりを感じますね。いやあ、これがご主人のこだわりなんですねえ（建物探訪風）

まずおつまみにコレ、いただいちゃいました。
豆ですかね……チョクロ？　
はいこれ、ペルーのトウモロコシですね。
てなわけで柔らかなポップコーンな感じです

もちろん肉もいますよー。
洋の東西を問わず、串に刺さった肉にはタマランものがありますな。
『アンティクチョ デ コラソン』1500円也。
日本語では「牛肉のバーベキュー」とありますが、
“コラソン”って心臓ね。そう、ハツなんですよ

だーっ、うまそう！　
ペルーといえば因縁浅からぬスペイン、
てなわけでパエリアみたいなこの料理、
『アロス コン マリスコス』2700円
でございます。
海産王国・ペルーの海の幸がいっぱいのシーフードライスざんす

生もいってみよう。
ニンジンのお花も鮮やかなこちらは
『セビチェ ミクスト』1800円。
海鮮魚のレモンマリネです。
マリネってうまいよね。
ペルーの誇るジャガイモやトウモロコシと一緒にどうぞ

酒も忘れちゃいけません。ペルービールのクリスタル（真ん中の中）やクスケニャー（真ん中の左）でノドを潤しつつ、両端のペルーのブランデー（蒸留酒ね）ピスコに流れましょか。ノンアルコールの方はインカコーラ（缶ね）で旅気分

「アミーゴ、撮るよー！」と、シモンさんとみなさん勢揃い。センターのシェフは本場の方です