サクラ咲くサク桜丘
カンティプールにて魅惑の料理と店長を
【今回の桜な人々】
カンティプール渋谷店
丸井 健さん
〒150-0031
東京都渋谷区桜丘町16-6
サンライズ桜丘B1(マップ)
ホームページ
http://www.kantipur.co.jp/shop/tokyo.html
桜丘は"本場カレーの街"、かもしれない。
今や日本の国民食とも言えるカレー。ここ桜丘にも有名チェーン店がいくつもあるし、過去にこのコーナーに登場した多くのお店でも取り扱っている。そして、変わりダネとして「リゾットカレー」を創り出した『RISOTTO CURRY STANDARD』もある。
そんなかでひときわ目立つのがカレーの本場、インドのカレー......と、ここまで書いて定義が難しいことに気が付いたのだが、大雑把に言って「ナンが出てくるカレー」がメインのお店が多く目に付く。かつて登場した『マンダラ』もそうであるし、その他にも何店かが点在している。桜丘の"本場カレー密度"はかなり高いのは間違いない。
今回はそんな本場カレー店のひとつに足を伸ばしてみよう。『PROS: 』の隣、以前はカプセルホテルが入っていたビルの地下にあるネパール料理店、『カンティプール東京渋谷店』が目的地。各種グルメ本などにも多数掲載されているこのお店、実は大阪にある『カンティプール大阪・天五』の二号店でもある。
「おお、いらっしゃいいらっしゃい。写真どこで撮るかね、あっちが明るいから奥のテーブルにしようかね。あ、お客さん? いま取材受けてるけどね、ダイジョーブ大丈夫、取材なだけだから。こっちのテーブルどうぞ」
と、挨拶もそこそこに撮影用の場所を確保してくれたかと思ったら、夜の部オープンの17時きっかりにやってきたお客さんをご案内しているその人が店長の丸井健さん。
オープン即お客さん来店、さすがカンティプールですね。人気の秘訣はなんでしょうかね?「秘訣? ないっ」
ないっ、ですか(笑)。
「すぐにはお客さん来ないときもあるし、うん。ところで料理の写真、なに撮る?」
そうですねえ、丸井さんがぜひこれオススメっ、と思う料理をいちばんで......
「ないっ」
ないっ、って(笑)。じゃあ全部がいちばん、ということでいいですかね。
「そうそう、そんな感じ。もう長くやっていますからね。年数? 22年ですよ」
22年ですか......え、丸井さんも同じ年数ですか?
「そうそう。その前の居酒屋のときからいましたからね」
居酒屋? それがまたなんでネパール料理に......?
「知らんっ」
知らんっ、って(笑)。
「オーナーがそうしたってことでね」
なんかその、不思議なやりとりである(笑)。その他にも、現地の方と思しき店員さんとの会話後、「現地語、ペラペラなんですか?」と聞いたら、「全然わからん。少しわかるより全然わからないほうが、間違いがなくてよろしい」などと飄々と返してくる丸井さん。
それでいてぶっきらぼうなのかと言えば、同時に入店したお客さんからの「美味しーい」の言葉にササッとテーブルに近づき「よかったよかった。これ、ひよこ豆のスープね。ナンじゃなくてライス? お客さんはセットメニューだから、どちらもお腹一杯まで持って来続けるから食べて食べて」と嬉しそうに声を掛ける。
この店長、いい人。
「ないっ」から選んでもらったカレーとナン、モモ、お酒もおいしくいただきました。おいしさと同時に、スパイスの利いた(なんか"パンチ"ではない)この店長さんとの邂逅が、ここ『カンティプール』の楽しみなのは間違いない。
ところで22年前というと桜よりも柳でしたかね、店長?
「知らんっ。あんまり街並みとか見てないのよ。あなたにとって桜丘とは? 別にないっ。仕事に来ているところよ」
ああ丸井健店長、ホントいい人(笑)。
Qあなたにとって桜丘とは?
「仕事に来ているところ」
四人掛けテーブル主体のゆったり店内。パーティプランなども用意されていますから、大人数でもワイワイガヤガヤ、ネパール料理を味わえます
ミティラー・アートと呼ばれるネパールの民芸品などがあちこちに展示されております。神様に見守られて食事しているようですね
ネパールの地酒はもちろんのこと、アルコールも豊富なラインナップ。お土産に現地のブレスレットなんかいかがですかね
こちらネパールのラム(500円)
をいただきましょう。サトウキビから造られたお酒 =ラムですから、甘めの味わいですね。
神々しいロック銅のグラスでいただけば、気 分はもうネパールですね
さ、ラムで胃がこなれたところでお料理いきましょ。こちらモモ(380円)ですね。 桃ではなく、また桃も入っておりません。ネパール風の蒸し餃子、国を変えれば小龍包です かね。もちっとした皮の向こうにある挽肉餡がたまりませんな
はい、お待ちかねのカレーいっちゃいましょう。今日は緑の彩りもいいホウレンソウをベースにしたチキンカレー(450円)。ホウレンソウってだけでこんなにカレーが爽やかになるんですね。ドーンとナン(300円)はバターでキラキラしております。 ちなみにカレーセット(1000円)等々だとナンは食べ放題になったりしますよっ
スパイシーな料理ではやはり酒が進みますな。というわけでネパールのビールをもらいますか。ムスタングとゴルカ(690円)はともにライトな味わいのビール。ゴルカって馬鈴薯が原料になっていたりします。右はこの色合い、そうネパールの濁り酒、どぶろくですね。飲みやすい=危険(笑)です、はい
Tweet エンタメ : サクラ咲くサク桜丘 記:asobist 編集部 2011 / 07 / 21