サクラ咲くサク桜丘
Rei Dance Collection――生徒に社長、熱き魂が宿る場所
【今回の桜な人々】
Rei Dance Collection
田中 浩司さん
〒150-0031
東京都渋谷区桜丘町29-35(マップ)
ホームページ
http://www.rei-dance.com/
「“気”がいい街です、桜丘は。この場所を見せてもらう日、不動産屋さんとここへのアプローチになる三叉路で待ち合わせをしました。そのときに感じた“気”がよかったからこそ、いまここに『Rei Dance Collection(レイダンスコレクション)』がある。“レイ”という名前を付けようと思ったのも、内装はこうしよう、外装はこうしようと、一気に感じることができました。もし“気”が悪かったならば、私たちは今ここでお話しをしていませんね(ニッコリ)」
今回お邪魔をしたのは、女性限定のダンススクール『Rei Dance Collection』。設立者である田中浩司さんはこう熱く語った。そう、いまレッスンを受けている生徒さんたちのように、熱く――。
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『Rei Dance Collection』は当コーナーではおなじみ、セルリアンタワーの裏手から一本入ったところにある。『ウッドマン渋谷店』とイタリア語学校『il centro DA東京』の間の路地を入っていく。一見するとオフィスビルが左右に並び、端は行き止まりの道なのだが、そのまさに端にて開校されている。
気が付けば行き止まり目指して歩いてくる女性、ほとんどが入口へ消えていっている。そこに混じって階下へ降りていくと、笑顔で迎えてくれたのはスタッフの大野さんと室谷さん。
「こちら『Rei Dance Collection』は女性の方限定なので、男性がやってくるのはとても珍しい(笑)。私たちは渋谷の周辺でダンスやバレエのスタジオを運営しており、宇田川町の『DANCE WORKS』は男性も参加ができ、またプロや上級者向けのクラスもあったりします。そのなかでこちらは女性限定、どちらかというと初心者向けクラスの教室で、年齢層も小学生から50歳代の方まで幅広く、またタレントさんのタマゴとして踊りに来ている方も多いですよ」
いまはジャズダンスの初級レッスン中ですね、ということで案内いただいたスタジオ内では「CHI-RAN先生」の元で激しいレッスンの最中。うーん、これで初級とは厳しいですね……。「いや、慣れてくればホントにカッコよく踊れますよ。何か興味があるダンスは……え、エアロとタップですか? タップは男性が参加できる宇田川町のスタジオで初級からやっていますから、ぜひ覗いてみてください。みんなで楽しくダンスをして元気になる、これがウチの社長のモットーですから……」
あ、その社長もいまから来ますので、熱い人ですからぜひ話を聞いてみてください、そう大野さんと室谷さんが口を揃えて言うが早いか、「やあ、どうもこんにちは!」と登場したのが社長の田中さん。一目見て、“元気がスーツを着ている”のがわかる田中さん、挨拶もそこそこに自分のダンス教室を語り始める――
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今日はようこそお出でいただきました。よく見つけられましたね。桜丘でもいろいろなところを回っておられるのがわかります。
で、この『Rei Dance Collection』はもともと……あ、これは私がダンスを始めたところまで遡るのですが、30歳前後にどうにも当時の仕事を辞めたくて仕方がなかったんです。私はデザイナーとしてアパレルの会社を経営したりしていたのですが……なるほどオシャレ? そう、オシャレでしょ(笑)。で、極端な話、『私は死を選んでしまうかも……』というところまで追いつめられていたんです。そんなとき、なにかをやってみようと思い立ったのがダンスでした。教室に入会したときに、いきなり何カ月後かの発表会の参加申し込みまでして……ほら、こうしておけばやらざるを得ないでしょ? それで取り組んでみたらこれがおもしろかった。そのときに自分がどんどん元気になっていくのがわかりましたよ。
そうしている数年後にアパレルの仕事を辞めることができ、自分がダンスをしたい思いから教室を作りました。そのときは自分が習いたい先生を雇って、そして自分も教えて……と考えていたのですが、立て続けに足をケガしちゃったんですね。「これくらいなら平気か」とやっていたら悪化する、みたいに(笑)。それで何度目かのケガのときに自分が教えるのは諦めて運営に専念していこう、と。最初は上級者ばかりの教室を運営していましたが、初心者の人も来やすい教室を作ろうと考えるようになりました。
それでこの教室ができる前……母親が亡くなったという連絡が入ったのですね。実はそのころ和太鼓を使ったダンスレッスンなどもやっていたのですが、和太鼓というのは霊験あらたかな存在でもあり、私はお祓いするでもなくそれを扱ってましたから、私の代わりになにか悪い験を引き受けてしまったのかな……などということも感じました。親元を離れてましたから急いで駆けつけますと、ごく普通の母親のお葬式に300人以上の方が参列してくれているのを見て、母はいろいろな人たちに関わり、元気にしていたのだなあ……と思いました。で、それを私もやらなければ、との思いは一層強くなりましたよね(ニッコリ)。
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ここで冒頭に戻る。そんな“気”のいい場所に辿り着いた田中さんは、この地に新しいダンス教室をオープンする。今年の5月で設立9年。そこには元気を届けようという意を強くしてくれたお母さん、“レイコ”さんの名前が付けられていた。
田中さんの話とレッスンが同時に終了。上気した顔でスタジオから出てくる生徒さん、そしてそれを見つめる熱き代表者――
「日本はおそらくダンス人口が世界でいちばん多いのではないでしょうか。今いる生徒だけでなく、あなた方や桜丘のみなさんにもぜひ遊びに来ていただいて、元気になっていただけたらと思います!」
『Rei Dance Collection』。生徒と代表が織りなす熱い魂が、彼らだけでない、桜丘中に元気を運び出そうとしている。
Q・あなたにとって桜丘とは?
「"気"がいい街です」
広い! 踊り甲斐がある広さのスタジオではジャズダンスのレッスン中でした
さあ、あなたもこの輪へ加わってみないかっ!?
「見学は随時、体験レッスンはHPでも申し込みができますよ」(大野さん)
『Rei Dance Collection』ではネイルサロンもオープンしております。
「会員さんじゃなくてもネイルサロンの利用、お待ちしております」(室谷さん)
「ウチのスタッフは世界一ですよ」
田中さん、そして世界一の大野さん(左)と室谷さん(右)。
ありがとうございました!
Tweet エンタメ : サクラ咲くサク桜丘 記:asobist 編集部 2012 / 03 / 22