サクラ咲くサク桜丘

BOURBON STREET――バーボンが集う"謎"の店

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【今回の桜な人々】
BOURBON STREET
“謎のマスター”
 さん

〒150-0031
渋谷区桜丘町16-9
DK渋谷ビルB1
マップ

ホームページ
http://www.bourbonstreet.jp/


「飲み屋でスポーツを観ながら酒を飲む」
よくよく考えてみれば大昔からあるシステムではある。まあ、大昔に居酒屋で観ていた対象はプロ野球でジャイアンツやタイガースの試合、それが現在ではオシャレなスポーツバー(居酒屋に失礼だが)でサッカーの日本代表戦を観る、となっているイメージだろうか。もちろん居酒屋でプロ野球も健在だと思うが、残念ながらスポーツバーではプロ野球はやっていない気がする。そういえば以前出ていただいた、某有名クレジット会社から「すみません、なんとかこのお客さんを入れてあげてください」と依頼が来たという、桜丘スポーツ中継の雄『Kong』さんも「野球とオリンピックはあまり……」と言っていたっけ。



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今日は男子サッカーワールドカップ予選がある。桜丘の街にも「ワールドカップやってます!」との看板が出ているお店がたくさんあった。すでにご登場いただいているお店も数ある中で、ふと名前に引かれて桜通りにある蛇腹式の扉を開けて、螺旋上の階段を降りてみた。こちらは『BOURBON STREET(バーボンストリート)』。バーボンストリートとは、米国のニューオリンズにある通りの名前にもなっていて、ニューオリンズと言えばジャズの聖地。サッカーを観るお客さんの邪魔にならないレベルで、店内のBGMはやはりジャズだ。
「いらっしゃいませ。ジャズやバーボンに特段詳しくない私がマスターです」
えっ?
「もう20年以上も前になりますが、オーナーが『Bourbon Street Parade』というジャズの曲が好きだったことからこの店名になりまして、それならばとバーボンの銘酒を取り揃えています。見る人が見ましたら『おっ、いいバーボンだね』と言ってくれますし、あまりお酒に詳しくない人も『ああ、いっぱいお酒がある』って思ってくれますでしょ。ジャズに関しましても、聞く人が聞けば『おお、やはりバーボンにはジャズだな』と。でも私はあまり詳しくないので、リクエストとかには応えられませんので悪しからず」
飄々とそんなことを口にするマスター氏が迎えてくれた。おそらく鳩が豆鉄砲を喰らったような顔で次の言葉を探しているうちにもマスター氏の話は続く。
 

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「やはり最近はサッカーを放送しているって強いですよね。テレビを置いていないお店はやはり当日は厳しいと思います。それでも満員になるようなお店ってのはスゴイですよね。たとえば……『○○○○』とか。あのお店なんて取材を受けないでしょ? 断られた? やっぱり(笑)。あなた方も断られること多いんじゃないですか? 『てやん亭”』とか断られましたでしょ……え、出てもらっているの? スゴイですねそれは……まあ、それはともかく、サッカーを放送しているってだけで宣伝替わりになるんですからね。ネットのグルメサイトとかにお金払って出てみても、あんまりリピーターってないわけですよ。ウチなんかほら、例の“ステマ”も当然やりましたけど、あんまり効果を感じない。テレビ置いてサッカーやってます、このほうが簡単なんですよね」
……なんか段々と妙な話の展開を迎えてきた。“ステマ”とかって書いても大丈夫なのだろうか(笑)。地元桜丘ネタも混ざり始めたので、桜丘キャリアを聞いてみると「オーナーの会社からこのお店に降りてきて……でもう25年くらいですね。でもあまり周りと関わりがないから名前も写真もご勘弁で(笑)。“謎のマスター”にしておいてください」

謎。たしかに謎である。
「周りと関わりがない」と言いつつ、その後のトークも桜丘に存在する店名はもちろん、店長や店員さんなどの実名がポンポン出てくる、いわゆるぶっちゃけトークの連発。「○○ビルの周りの飲食店はみんな……で……だから……」、「いま改装中の△△は、□□の悲願叶ってやっと……だからあとは……と……を……」……すみません、なにも書けません(笑)。これまで当コーナーに出ていただいたみなさんもいっぱい登場してのひととき。もう「三浦和義氏のフルハムロード」とかそういうのは“ピー”を外していいレベルです(笑)。ただそうかと思えば、桜丘の老舗店のみなさんもときおり顔を出し、バーボンを傾けていくことも多いとか。
それからもわかるとおり、同じところに25年。それはやはり周りに祝福されているからに他ならない。揃うバーボンとジャズ、そしてマスター氏のトーク……いや、桜丘の住人ならば“内輪ウケ”でも楽しめるが、桜丘だけでなくいろいろなテーマをこのマスターは持っている。「そんなことないですよ」と交わされそうだが、ぜひとも一回杯を交えていただきたい。


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「ウチはあと貸し切りパーティですよね。3500円で食べ物も付いて飲み放題、とか。ウチのお酒って1000円前後ですから、これパーティのほうが断然いいですよね。ひとりで来たらもったいないですからぜひともパーティで」
いやいや、パーティももちろんながらひとりでも楽しみに行きましょう、バーボンやサッカーを楽しみに。

『BOURBON STREET』、一度行けば謎は解ける。たぶん。
 


Q・あなたにとって桜丘とは?
「25年……いや、そういえば今はもう無い喫茶店で学生時代にバイトしてたんだよね。それくらい長い縁になりました」

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バーカウンターにご注目。たしかにお酒が並ぶ様はバーボンに詳しくなくても壮観。
そして詳しい人が見れば銘酒揃い。ほら、以下でお酒をご紹介
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さあ、バーボンバーボン! こちらはケンタッキー州が誇るREBEL RESRVE(レベル・リザーブ)。あのローリング・ストーンズのキース・リチャーズも愛飲しております。900円でどうぞ


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二杯目はNOAH'S MILL (ノアーズ・ミル)でいかがでしょう。アルコール度数約58度。やっぱり茶色い酒は、バーボンは強くなきゃいけねえ……などとつぶやきながらクイッと。1200円で夢心地


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だんだん気持ちよくなってきました。続いてはROWAN'S CREEK (ローワンズ・クリーク)。ケンタッキー州でいちばん小さい蒸留所でのコーンがメインのバーボンです。こちらも1200円で乾杯


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さあ酔っ払うぞぉ、というところで最後におなじみMAKER'S MARK (メーカーズ・マーク)。こちらは特別品で、封蝋がみんな違うものだとか。貴重な一本でああ今夜も帰れない。900円で






  エンタメ サクラ咲くサク桜丘   記:  2012 / 06 / 18

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