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アラカン編集長モンブランを行く!
再準備-2:初登山/夏沢鉱泉泊まり
2009 / 08 / 30
お殿様登山もいいところ。
中央線茅野駅には既に夏沢鉱泉からお迎えの車が。乗り込んでしまえば、あとは1時間足らずで標高2070mの夏沢鉱泉へ着いてしまう。
小屋の周りを散歩したり、その辺の岩に腰かけてあたりの山々を眺めながらタバコしたりして「山に帰ってきた!」をしみじみ味わった。
暮れ始めると気温が急に下がり始め、外でじっとしていると寒くていられなくなる。
「それじゃあ、温泉に入ろうか」
「ビールが旨い体にしとかなくちゃね」
夏沢鉱泉はその名の通り鉱泉を沸かしたお湯で、わずかな硫黄臭と錆臭を感じさせ、幾分赤茶けた色をしている。いいお湯だ。
「日の高いうちから温泉たあ、贅沢だね~」
湯あたりしそうなほどゆっくり、のんびりお湯に浸かり、部屋へ戻って布団にひっくり返って程なく「お食事の支度ができましたよ」でダイニングに降りる。
いつもながら夏沢鉱泉のご飯は、どれも手づくりで旨いのだが食いきれないほどたんまり出る。
「明日は頑張りましょう」
ビールを飲みながら、箸を進めていたら小屋で働く三浦さんが、「ちょっと後ろの日除けを揚げてみてください」。
「おーッ!!!」
同席者一同、思わず声を上げる。
今まさに山の端へ夕日が落ちんとする鮮やかな光景が窓一杯に広がっている。
ご飯を休憩して、カメラを持って外に出る。数枚撮ったら、見る見る間に沈みゆくつるべ落としの夕日がすっかり山の端に隠れるまでタバコを吹かしながら飽かず眺めた。
明日は天気がよさそうだ。
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連載 : アラカン編集長モンブランを行く! 記:小玉 徹子