不思議の国のJIKE - これが Momi Style

これが Momi Style

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＜不思議の国のJIKE＞

JIKE STUDIO での個展からはや一週間。ぼんやり夢の中の出来事の様です。

鮮やかなチュールが、里山を通って来た風に大きく揺れてギャラリーの空気を染める様。静かな空間に響く、頭を掻き回す様なアリスの音。
長い長いダイニングテーブルは8M！MADカラーのbijouxが並んだり、ダンサーが駆け抜けたり...！手渡されたお皿にはスバラシイ色合いのSweets & Drink のMAD Tea Party .
里山に不意に出現した芝居小屋なのか、サーカスなのか、不思議な空間はまた忽然と消えました。私の頭の中にはアリスの強烈なキャラクターが日替わりで登場。
狂おしいタップを踏んだり、地響きをたてて踊ったり、キラキラ傘をさした青虫が誇らし気に長い長い体を従えてステップを踏んだりしています。しかも強烈な音付きで！
あー、今でも !!

丁度1年前に広島で見た英国ロイヤルバレエ団の新作"不思議の国のアリス" を見て以来、恋い焦がれて10月にギャルリーワッツで発表。ハートの女王に特化した展示でした。そして今回、JIKEでマッドハッターをメインキャラクターにやりたい放題の展示。
3週間という長丁場にも関わらず、何て楽しい日々だった事でしょう。
まだ誰も来ていない朝のスタジオ内を抜ける風にチュールがゆっくり大きく動いて色が交差する様を見ていると、これを見ているだけでもここでやった甲斐があった、と思えてしまいます。

このチュールを掻き分け掻き分け、踊って下さったダンサーの方々。振り付けから全てこの為に考えて組んで下さいました。
舞台上にいるダンサーを観る機会はあっても、なかなかすぐ近くでみることはありません。あのしなやかで強靭な動きを繰り出す身体を間近で見ると、きっと感動します。そんな場を皆さんにも経験していただきたかったのです。

長いテーブルは上で踊っても大丈夫なのか、チュールに引っかからないルート、天井の高さ、テーブルの上にあるbijouxはどうやって片付けるのか？
フラッシュモブと言って突然予告なしに日常を突破して始まるサプライズイベントとして企画。皆さんにバレない様、でも期待して頂ける様に苦労しました。
クリアしなければならない課題が山積みでどうなる事かと...。当日、ダンサーのお一人がミニ舞台から落ちそうになった時はドッキリ！舞台も斜めに置いてあるから感覚が掴みにくいのでしょう。でもにこやかにポーカーフェイスでしたねー。皆さん、お気付きになりましたか？

最終日も近い1日には"夕暮れのお食事会" 通常、夕方で閉じてしまうJIKEですが、夕暮れ時から夜にかけてが素晴らしい！電飾は勿論、外灯や家が極端に少なく本当に真っ暗。星や月が綺麗なこと！この非日常を皆さんで経験したくて夜の企画をたてました。もはや単なるお楽しみ会、打ち上げに近い?
キッチンスタッフの2人もてんてこ舞いする程沢山の方々に楽しんでいただきました。
そう、キッチンスタッフの2人にはMAD Tea Party の時も "えーッ、こんなの食べるの? でも美味しい♪" というわたしの難しいリクエストにとってもとっても頭を悩ませて、最後の最後まで試作を繰り返して下さいました。
その甲斐あって、本当に美味しくてキレイで不可思議なsweetsが完成。沢山、皆さんのカメラとお腹に収まっていましたね。

今回ご案内状に出したカップ & ソーサー。そしてスプーン。DMとしての人気は上々でしたが、実はお嫁には行きませんでした。皆さん、コレコレ♪ と喜んでは下さいましたがね。これは作り手としてはちょっと気になるところ。成績とはまた別の感覚です。
皆さんの行ってみようの気持ちや話題には貢献したので、それはそれで良いとも思っています。
しかし私がもし、買う側だったらこれが欲しいなぁーと思うでしょう。これはアクセサリーの枠を飛び出ていますが、私らしい物であり、私の新しい面だと思うからです。今回のコレは一つのきっかけです。これがまた何かに繋がって行くのです。薄ぼんやり見えて来ているのですが、きっときっとまた新しい世界をつくり出して楽しみたいと思っています。
終わったばかりですが、今が一番その思いが生まれるタイミングです。

どのギャラリーも特徴があり、素晴らしいですが、JIKEは環境と、都会にありながらアクセスの悪いという意味で特別なものがあります。
その特別な場所ならではの企画を私は大いに楽しみました。アクセスが悪いと言いながらも、少しの時間で小旅行をした気分になれるJIKE. みんなカフェのカウンターで一息ついて、ぼんやりしながら時の流れを楽しんでいました。

思い返せば、JIKEは不思議の国なのです。
また2年後(多分)どんなお遊びをしましょうか？こちらも早くも練り始めています。また気が変わるかも知れませんがね！

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