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<カルメン...>
舞台から立ち込める葉巻の煙。やや遅れて匂いが鼻に到達し、全身がその場の空気に満たされる思い。
シルヴィ・ギエムのカルメンはあまりにもふてぶてしく、あまりにも生まれたまま。
クラシックバレエなのだが、マッツの振り付けはモダンバレエの様に地を這い、重心を低く低く。トウシューズも履かず裸足の様に見えるシューズ。
衣装は意外にもカラフルなラメ糸が金属の様に輝き、剥き出しの脚とのコントラストに不思議な感覚を覚える。煙草工場の貧しき女工のイメージを拭い去り、その日その時を楽しむ刹那的生き方を垣間見る。
ギャラリー個展と広島の合間を縫って、ギエムのカルメンを見て来ました。
何という存在感。色気で誑かすなどまっぴらダネ、と言わんばかりの何も飾らないそのまんまな生き方。気が向けば男の魂を抜き取り…忘れ去る。
真紅の衣装から後半の重いフリルを引きずった衣装になり、華やかなマタドールへと駆け出す。恐竜の尾の様にトレーンを引きずり 振り回し 跳ね上げ、狂気の世界。
トレーンなのにエレガンスは微塵も無く、どっかっと腰掛けくわえ煙草。
それだのに私たちがこのカルメンに惹かれるのはなぜ?
勿論ギエム本人の知性、美しさ、この日本を愛し日本のためにと活動をして来られたこともオーバーラップしたりはするのだが…。
何処と無く可愛い…のだろうか?
この生き方、存在は"参考"になったりはしませんが芸術に深く身を沈める一夜でした。
★次回イベント★
えんどう もみ Winter Collection
11月19日(火)−25日(月)
広島三越 2階 特設会場
ジェントルレディ meets ハンサムウーマン
私たちを虜にするジェントルテクスチャー
私たちを輝かせるハンサムウエア
チョークストライプ、ツィード、とろけるサテン
古の煌めき、グラマラスビジュウ・・・
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