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<真珠の話し>
この頃何故か王道パールの扱いが増えています。いわゆる冠婚葬祭に使えるアレです。
別に冠婚葬祭に使わなくたって良いし、逆に冠婚葬祭にアレでなくても良いのですが、日本人としては1本は持っておきたい物の代表です。
成人した娘さんへ、結婚するお嬢さんへ、白は揃えたので次は黒を。
そしていつの間にかタンスの奥へ…。
これってどうなのでしょう?
真珠の話しをしていると皆さん口を揃えて、"使わないわね?"
そんな!タンス在庫ですか?
真珠ってとてもとても魅力的な石です。人の肌に寄り添うと同時に存在感もある石。大好きな石の一つです。
だからデイリーに使いたくて、様々な使い方を工夫して来ました。
一つにはあまり大真面目に作り過ぎないこと。
存在そのものが品格ありの真珠は、少し肩の力を抜いた位の方が面白いと思います。但し、あまりにも真珠が可哀想なことはしたくありません。
そしてもう一つはまん丸でない真珠を使うこと。真珠って本当は丸くないのですよ。丸い核を人工的に入れて、短期で取り出すからまん丸になる確率が高くなるのです。それでもまん丸は少ないので高価になり、その他の沢山の真珠は少し歪みがあったり、ユニークな形となってそれなりのデビューをするわけです。母貝の種類によって歪み方に癖があり、理想の歪みを求めて私は探し回るのです。
そんなこんなは、度々登場しているとは思うのですが最近目立って扱いが増えているのは まん丸のネックレス。は〜、この私がです。
今まで全く無かったわけではありませんが、余程気に入らないとつくりません。
最近続けてつくって欲しいというご依頼をいただき、それなりの理想をもって探し回ったのであります。
真珠は "まん丸くはない" と同時に "白や黒" だけでもなく、微妙なカラーが無限に存在します。
そして大きさも母貝の種類によって基本的なところはあるものの、イレギュラーな子もいてなかなか面白い世界です。
ただのネックレスではありますが、デザインの入る余地もあり、非常に制限のある中で考えるのは楽しくもあるのです。
"白い"真珠や、日本人好みの"ピンクがかった白"は特に調色と言って人の手が加わっています。その多くが脱色したり微妙に染めてあったり…。
染めることを全て否定している訳ではありません。明らかにあり得ない色の染めを、楽しい半天然石として使うことはありますが、基本的に私はナチュラルカラーが好きです。
ナチュラルは問屋さんも、わざわざ "ナチュラルですよ" と言って出してくれます。私がナチュラル好きと知っているのですね。
昔から好きなアコヤのナチュラルブルー。ブルーグレーの様な色ですが、近年濃い目のブルーが少なくなってシルバーががって来ました。黒などの濃い色の服の上につけるとブルーが死んでしまい面白くないのですよね。
ナチュラルブルーも少しひねりが入るとグリーンがかってきます。最近一目惚れしたのは若草グリーン。素晴らしくべっぴんさんです。
そして、アコヤとしては超超レアな10mmUP (10mm以上ということ) 。ややマルチなシャンパーニュカラーがアンティークな香りの "好きな人は好き!" なものです。
実はこう見えて私はアコヤは大粒が好き♪ 小さいとお地味な気がしますからね。でも黒真珠は小さいのが好き。ずらっと並んだチョーカータイプの場合ですよ。
今、探しているのは、小粒の黒真珠でミントグリーンのもの。一粒で売っているものでもミントグリーンはなかなか見つかりません。趣味の色ですからお値段はつける人の価値観で決まってきます。必ずしも高価とは限りませんが、無いとなるとますます欲しいのです。天邪鬼ですね。
丸くて真面目なものを探し始めると、次々目についてきてしまいます。
楽しいですね〜。
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