鉄、この部屋
【No Train,No Life】"わざわざ"な焼津までの旅【予告編・4月14日決行】
2013 / 04 / 12
「わざわざ」
これは別に“鉄”の人に限ったことではないのだが、なにかしらのマニア、いやそこまでいかずともファンというのは、一般の側から見たら「わざわざ○○をする人」と言えるかもしれない。
別の例を挙げると際限なく広がっていきそうなので、鉄道の分野だけで考えてみるが、いわゆる撮り鉄というのは、電車の写真をわざわざ撮りに行く人である。これは最近知った言葉だが、“葬式鉄”というのは廃止になる駅や路線をわざわざ見に行く人。先月の東横線渋谷駅にもいたわけですね。それで乗り鉄は「わざわざ電車に乗りに行く人」である。
ちなみにこちらが「ひたちなか海浜鉄道」。
懐かしい色合いですが、これ“国鉄色”に再度カラーリングされているのですよさて、私は分野別では「乗り鉄」だという(いや、乗り鉄でしかない)自覚がある。それ故、こんなゲームとともにわざわざ横浜線や相模線に乗りに行ったりもしてしまうわけだが、これは「電車を使う用事がもともとあった」からやっているのに他ならない。たとえば「渋谷から新宿に行く用事があるも、まだ1時間は余裕がある」、こんなケースのとき他に時間を潰す用事もないから、JR山手線で原宿→代々木→新宿の外回りではなく、反対周りの内回りに乗ってわざわざ1時間かけて新宿に行くことはあっても、「特に用事もないけれど『ひたちなか海浜鉄道(茨城県)』に乗りに行くか」なんてことは一切しない。また、だからといって、ひたちなか海浜鉄道を含め「○○線に乗るのが目的」で観光や用事を設定することもない。あくまで観光やら用事やらが存在して、飛行機のほうが早いのにわざわざ電車を使う、多少時間がかかったり回り道でもわざわざ○○線を使う。それが乗り鉄としての私である。なにをエラそうに(笑)。
今週末、4月14日の日曜日のこと。
静岡県の焼津に出向く。用件は「焼津みなとマラソン」でのハーフマラソン出走である(ここで「横浜からわざわざ焼津まで走りに行く」という“ラン・マニア”要素も加わる)。午前11時にスタートということで、同じ仲間とは現地・JR焼津駅前に午前9時40分ころ待ち合わせとなっている。
目指すべき焼津の焼津港。“鉄”だろうとなんだろうと富士山が出迎えてくれます
(写真提供・焼津市)これ、当日入りの場合はどうやって行くのが最適か。
私はターミナルとなる駅がJR横浜なので、そこから、
JR新横浜まで向かい、8時22分発新幹線ひかり463号で静岡(9時6分着)まで行き、東海道本線に乗り替えて焼津に9時34分着
これで間違いない。時刻表を繰りつつ、私もこれで行こうと疑うことなく考えていた。そう、いたのだが、ある瞬間ふと思いついたのである。
これ、当日でも東海道線本線だけで行けるんじゃないか?
時刻表の東海道新幹線ではなく、東海道本線のページを改めて広げてみる。横浜から焼津まで直通する電車はないので、横浜からおおむね最初の終点となる熱海やら沼津などでダイヤを繋ぎ合わせていった結果、東海道本線横浜6時36分発までに乗れば、9時40分より前に焼津に到着することが判明した(ちなみに横浜発6時36分に乗ると、最後は静岡で前記ルートと同じ東海道本線に乗ることになる)。行けるどころか余裕だ。
まずはきっぷを買ってみた。
この際、ちょっと裏技を使おうと思いきや……って話は次回に記憶の限りでは東京・横浜から東海道本線に乗り続けたまま熱海より西に出たことがない、そんな思いからも私は新幹線を捨てて「わざわざ」東海道本線だけで行くことを決めた次第である――。
次回(4月26日)はその模様をお送りいたします。今回は予告編ってことで、はい。
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