◈ビジュ・ビズもみって!?
えんどうもみさんの作品にすべて“bijoux bizou momi”のタグが付けてあります。
ビジュ(bijoux)はもともと仏語で宝石や装身具を指し、転じて「小さくて優美なもの」を意味することもあります。
ビズ(bizou)は英語だとbeads。語源はアングロサクソン語の「祈る人」。神秘的な輝きを放つガラスの珠玉に人々は神聖な輝きを感じ取ったのでしょう。
bizouと同じ発音のbisouは親しい同志で交す挨拶代わりの軽い「キス」の意。赤ちゃん言葉で「チュッ」というところ。
bijoux bizouビジュ・ビズに込められたもみさんの作品に対する愛情やお茶目心、さらには澄んだ想いが伝わりますね。
そして……。「もみ」という名は、ハワイの言葉で真珠という意味。ご両親には未来のもみさんの姿が見えていたかのようです。
◈オトコマエな女
オトコマエな女…
男勝りではありませんよ。
あくまでも女性としての魅力を醸し、だけれどもただ穏やかなだけでなく、どこかキリリとしていて、すくっと自立した、女性から見ても「かっこいいよね〜」なイメージ。
心地よく抑制された甘さ。大人のテイスト。それがもみさんの「マニッシュ&フェミニン」の提案です。
◈自由&アクティブ&遊び心
「Simple is best」とは言いますが、時と場合によりますよね。要は一見デコラティブ(装飾的)であったとしても総体としてシャキッとした感じを与える。
ただフェミニンなだけではなく、スポーティブ・カジュアルとも融合し、自由闊達に行き来する。その往来のフィールドに、もみさん独特のウィットや茶目っ気もまた、ビビッドに動く。
もみさんのデザインの発想は自由です。
◈素材を遊ぶ
もみさんのbijouxは「アクセサリー」の概念にとらわれません。「付ける」から「装う」に完全スイッチです。
糸・テグスから染めます。それを編みます。いわゆる“染織”というフィールドです。
テグスにはあらかじめ、仕上がりを導く設計図・製図に沿ってビズが通してあります。気の遠くなるような作業です。
異なった素材のそれぞれの質感や手触りを楽しむ。それらの組み合わせから生まれる、思いがけない作用を喜ぶ。素材を遊ぶもみさんだからこそ、遠大な作業工程の先の大きな喜びも見つめられるのです。
◈えんどうもみプロフィール
幼稚園から大学まで玉川学園で学ぶ。
玉川大学美術専攻染織科卒業。
テキスタイルデザイナー、プランナーを経て、1998年独立。
有限会社リュウテキスタイル設立。
作家として個展、イベントなどで活躍。