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撮影年月日 |
2009/08/23 |
撮影場所 |
長野県/八ヶ岳:硫黄岳→横岳 |
学名 |
SOROPHULACEAE Euphrasia insignis |
科目・属 |
ゴマノハグサ科コゴメグサ属 |
季節 |
秋 |
生育地 |
亜高山帯から高山帯の乾いた草地に生える1年草 |
分布 |
本(東北地方中部から中部地方の日本海側)、日本固有 |
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オトコマエだね!
硫黄岳から横岳へ向かうと、いったん長い稜線を下ることになる。こぶしふたつほどの大きさの石がごろごろするガレた斜面脇や、ぽこぽこ飛島のように点在する小さな草つきに、6、7oの細かい花が勢ぞろいしている。
高山植物には多年草が多いように思うのだが、これは1年草。花期を終え種を落とすと跡形もなく姿を消してしまう。未練気のないことだ。
砂埃の粒ほどの小さな種は、わずかな土くれのそう深くはないところで厳しい冬を越す。烈風、寒風に吹き飛ばされず雪に耐え命永らえたものだけが、翌年の約束の時期にまた、花をつけるのだ。
8月も半ばを過ぎると山ははや秋の気配。時折、夏の名残りの強い日差しが射すものの、いったん風が吹き始めると始末がつかないほどの烈風で恐ろしく寒くて、耳がちぎれそうに痛い。何を好き好んでこの時期を約束の花期に選んだのやら。
一言も泣き言も言わず、平気の平左で吹かれるままに風に揺れている。
ミヤマコゴメグサ。
誇り高きオトコマエだ。
花期は8月から9月
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