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撮影年月日 |
2010/10/31 |
撮影場所 |
ヒマラヤ・ネパール |
学名 |
Gentianaceae gentiana ornata |
科目・属 |
リンドウ科リンドウ属 |
季節 |
秋 |
生育地 |
… |
分布 |
… |
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ヒマラヤミヤマリンドウ!!!
10月26日に成田を発ってカトマンズ・ネパールに飛んだ。ヤラピーク・ヒマラヤ登頂を目指し、29日にはシャブルベンシから歩き始めた。
平均1日5時間ほどずつ歩いて少しずつ高度を上げていき、歩き始めて3日目の10月31日には標高3840mのKynchinGompaキャンジュンゴンパに到着した。
着いていくらもしないうちに高度順応のため、目の前の頂に登った。ほんの1時間かそこいらの山行だったが、頂は4315mの標高だった。
下山途中の道筋の斜面に可愛いのをみつけた。11月という時節柄、上の方ではもう草花は見られはすまい、と思っていただけに内心小躍りした。
11月2日キャンジュンゴンパからThikyapsaKharkaティキャプサカルカ4440mまでの道筋、11月3日ティキャプサカルカからYalaKharkaヤラカルカ4750mまでの山斜面でも何度も見かけた。
当然のことながら、とおに森林限界を超えていて地をはうようなブッシュ以外日光をさえぎるものは皆無。南山斜面はどこも日当抜群。ということはすなわち寒風、烈風の期に備えてリンドウも徒に背丈を伸ばすことはない。折りたたんだような形の密集した葉に守られてようやく花筒を出して咲く。
ずっとずっと、ヒマラヤと聞けばきっと、私の脳裏には花っ気のない時期に独り咲いていた、清清しい青い色をした可憐なこの花が浮かぶことだろう。
「フデリンドウ」の類とはすぐに知れるが、よくみれば「フデリンドウ」とも「ミヤマリンドウ」とも少し違う。やはり生息域区分を異にしているだけのことはある。日本の植物図鑑では同定は不可能。ヒマラヤというと寒冷なイメージが先行するが、植物学上では「熱帯」もしくは「亜熱帯」に属する。そしておまけに標高は少なくとも4000m以上なのだ。
カトマンズで見つけたヒマラヤ周辺の植物図鑑『FLOWERS OF THE HIMALAYA:OXFORD INDIA PAPERBACKS』OXFORD UNIVERSITY PRESSでも4000m以下をdepressa、4000mから5000m域生息のものをornataとしていた。
キャンジュンゴンパから上、これ以外に花を見ることは全くなかった。
迷った挙句サムネイル画像にはおよそ標高4200m(キャンジュンリー)で撮ったものを使い、ズームアウトにはティキャプサカルカからヤラカルカへ登る道筋で撮ったものを使った。全く同種なのか同定の基準を見い出せなかったから。
*日本の同類種と比べてみると面白い。近種だが生息地と照らし合わせると、如何に植物が環境適応しているかが伺える気がする。
フデリンドウ@奥多摩
http://www.asobist.com/plant/entry.php?eid=56
フデリンドウ@山梨県・小川山周辺
http://www.asobist.com/plant/entry.php?eid=321
ミヤマリンドウ@剣岳/富山県
http://www.asobist.com/plant/entry.php?eid=308
ミヤマリンドウ@白山/石川県
http://www.asobist.com/plant/entry.php?eid=352
*Langtang谷で撮った画像は同定できたものもできなかったものも、後に検索を容易にするために、種名の末尾に撮影日時順にヒマラヤHimalayanナンバーをつけた。
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