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撮影年月日 |
2012/08/06 |
撮影場所 |
剣岳/富山県 |
学名 |
Gentianaceae gentiana algda |
科目・属 |
リンドウ科リンドウ属 |
季節 |
夏 |
生育地 |
高山の砂礫地や乾いた草地 |
分布 |
北(羊蹄山、大雪山系)、本(月山、尾瀬、関東地方北部、中部地方) |
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夏の名残の…
2012年8月4日に剣山荘に入って、翌早朝3時に出発、剣岳・源次郎尾根を上がった。2010年にトライしようとして、真砂沢ロッジを目前で雪面に足を滑らせ、左膝の内側の筋を痛めてしまい、翌日、室堂に戻るのでさえ大変だった。2011年には1度ならず2度も行こうとして天候に恵まれず断念した。だから、天気がよさそうと知って、どんなにか胸が鳴った。
いやー、キツイのなんの。聞きしに勝るハードルート。第1峰にたどり着くころには、もうヘトヘト、息も絶え絶え。2峰から懸垂したら、もうアウト。登頂した時はしんどくて泣きそうになった。それから剣山荘への長い長い下りは、もうヘロヘロは言うに及ばずだ。
道すがら、シナノキンバイやらヨツバシオガマ、エゾシオガマ。ハクサンイチゲ、チングルマ、チシマギキョウetc…そしてトウヤクリンドウも。数えきれない多種多様な花々にチラリ視線を泳がすも、うっとり愛でるゆとりもなく、ましてや撮る暇などあろうはずもなかった。
実はその翌日は長次郎の左俣をやる予定だったのだが、とんでもないことだった。そんな根性も、いわんや体力も、どこにも残ってはいない。剣山荘から剣御前へ上がり、稜線を伝って御前小屋へ降りた。一休みする間もなく、カメラを持った。生まれて初めてトウヤクリンドウに会ったのも、忘れもしない、この御前小屋周辺だったから、探すまでもなかった。
後ろに剣沢の雪渓を背にして、もう10日もすれば、このあたりも少なからず秋の気配だと、トウヤクリンドウは伝えていた。
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