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撮影年月日 |
2012/11/01 |
撮影場所 |
ヒマラヤ・ネパール:ヤクカルカ上(ダンプスピークへの途中) |
学名 |
Gentianaceae gentiana ornata |
科目・属 |
リンドウ科リンドウ属 |
季節 |
秋 |
生育地 |
… |
分布 |
… |
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涙のヒマラヤンリンドウ!
2010年、2011年に続いて今年2012年も10月22日から11月5日までネパールに出かけた。都合3度のヒマラヤ登山は時期をほとんど同じうしていることもあって、たんびにこの花をみかけた。2011年は見つけた個体数がごくごく少なかったので撮る機会を逸してしまった。2010年には、撮るには撮ったが、もうひとつな花姿。
http://www.asobist.com/plant/entry.php?eid=373
この度は、若干ネパール入りの時期がはやかったこともあり、うん、よく撮れた!
もちろん撮影はアタックの翌日、下山時。登りにはそれどころではなかった。
登頂できれば「初めての6000m峰」だったが、残念ながら5555m地点でくたばってしまった。身体が重くて、にっちもさっちも足が運べない。2、3歩歩むと息が切れて、その場に崩れ落ちる。シェルパの「No!No!No!」ももうそっちのけで道端にしゃがみ込む、倒れ込む。挙句に眠ってしまう。そんなこんなしているうちに先発隊?が登頂して戻ってきてしまった。
ヘロヘロになりながらも、慣性の法則か、のろい歩みでも登頂しか考えていなかったところへ「ここからが大変なんだ」「ここから往復4時間ではきかない」「もう13時半だ」「日が暮れる」「天候が変わる」等々たたみかけられて、泣く泣く撤退を納得せざるを得なかった。
が…
登頂は到底無理だったとは、下山しかかってすぐに思い知った。身体が重くて歩けない。BCに着いたら、食事も飲み物もろくろく喉を通らず、ただただシュラフにもぐりこんで、死んだように眠りこけた。
翌朝からの登山口までの下山。これがまたとんでもなかった。猛烈な頭痛とともに目覚め、歩き出すも、時間経過でますます頭痛がひどくなるし、身体は鉛のように重いは、吐き気がするはで、少しも歩が進まない。見かねたシェルパ2人に交代で背負われながらBC5000mからヤクカルカ4180mの少し手前まで降ろしてもらった。
そこまで降りると、身体はまだ若干、重かったが頭痛は取れていた。なんとなく独りでヤクカルカからマルハ2680mまでの降りを歩いているとGentianaceae gentiana ornata が群れて咲いているのが目に入った。
すっかり忘れていた!
あまりに辛い登山だった。雪に閉ざされ恐ろしく寒いBCに滞在4日。その1000m下あたりには花が咲いていることなど、すっかり忘れていた。
かなりの株数が小さい群れを形成して、点在していた。青い可憐な花たちに「登頂できなかった悔しさ、虚しさ」が一瞬たりといえども溶解した。
一所懸命、撮った。夢中で。
やっぱり息が切れた。
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