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撮影年月日 |
2016/08/04 |
撮影場所 |
イタリア・ドロミテ山塊・5Torri周辺 |
学名 |
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科目・属 |
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季節 |
夏 |
生育地 |
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分布 |
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ガチャガチャじゃん!!
まあ、シオガマの仲間とは、見れば推測が利く。
それにしても、なんという色彩と形!こんなの見たことない!!
山渓ハンディー図鑑「高山に咲く花」には「キバナシオガマ」の記載があり「日本のシオガマ属中、唯一花が黄色」とある。分布はごく狭く北海道(大雪山系)のみに生息しているようだ。
が、ドロミテでみつけたこれとは大よそ同じ種でないことは火を見るより明らかな差異が見て取れる。
この度も入れ、何度かのヨーロッパ行で入手した草花図鑑類を端からあたって検討をつけた。日本では希少の黄花のシオガマだが、ヨーロッパでは数種あって、なかなか同定が難しい。入手した図鑑は一部イタリア語、一部和訳があるが、残りの数冊はフランス語で、全草の特徴についての記載が理解不能で、お手上げだから。
あっちとこっちと見比べて、日本のシオガマの記載も加味して、総合判断するにRhinanthus aletorolophus glacialis,R.angustifolius Scrophulariaceae1ではないかと推測的に同定した。
くだんの日本語で書かれた図鑑にはゴマノハグサ科オクエゾガラガラ属のリナントゥス・グラキアリスとしている。
で、気になってくるのが「オクエゾガラガラ」という日本語らしきが、ガチャガチャした語感の属名。牧野富太郎著の「牧野新日本植物図鑑」には「オクエゾガラガラ」としてヨーロッパ、シベリアから樺太に分布する近種のRhinanthus glaber Lamを挙げている。してみると「オクエゾ」は「奥蝦夷」だろう。
「ガラガラ」はなんでも、秋に種子の入った鞘が、振るとガラガラ鳴るところがその名の所以だとか。
どなたかのサイトには「シベリア、カムチャッカ、サハリンと、ロシア極東のあちこちで見かける。サハリンでは地平線まで続く大群生を目にした」というルポが上がっていた。
頭が黄色くて紫色の嘴をした鳥が一斉に巣穴から外へ首を突き出しているようで、なんともほほえましく、賑々しく、喧しい。ドロミテの晴れ上がった抜けるような青空の元、底抜けに明るい陽光に黄色い花が映えて眩いばかりだ。
*ヨーロッパは日本とは植物生息気候区分帯を異にしているため、当地で入手し得た数少ない資料では同定が難しい。さらに、イタリア、フランスおよびその他の諸国によって名称も異なるため同定は知り得る限りは学名を付記し、イタリア・ドロミテ山塊で見つけたものはDolomiti2016−1から、フランスシャモニーで撮ったものはChamonix2016−1からの通し番号とする。
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