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撮影年月日 |
2018/09/01 |
撮影場所 |
北澤峠周辺 |
学名 |
COMPOSITAE Cirsium purpuratum |
科目・属 |
キク目キク科アザミ属 |
季節 |
秋 |
生育地 |
関東地方、中部地方。富士山周辺に多い |
分布 |
山中の砂礫地などに生える多年草 |
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見つけたら撮る!撮れる時に撮る!!
仙丈岳、甲斐駒ケ岳へ登る計画で北沢峠へ向かった。仙流荘前から峠まで1時間余の車窓から余りにも見事なまでのフジアザミの塊落を幾度も幾度も目にした。
「きっとテン場近くにも見られるに違いない」と思い込むことで歎声を飲みこんだ。
テント場に到着するや否や周囲を見渡した視線の先に立派なフジアザミの塊落を捉えた時は内心ニンマリ!ひと段落して存分に撮ったのは言うまでもない。
さて、この花の採用アングルに迷った。どれも下を向いて咲いている。下から撮ったのも可愛い。花筒からは雄しべが顔を出していて、おしろいを冠ったポンポンのようだ。が、迷いに迷った挙句横からアングルのに決めた。
どうです!ウエストをぎゅっと絞ったティアードのドレスは!華やかな舞台上で美しい踊り子さんが舞う姿が目に浮かぶようだ。3段ティアードの2段目が「白布」だということは、下からアングルではわからない。雄しべが顔を出している花筒が一定の長さと位置を保っているからくっきりと横ラインをなしているのだろう。精緻だ。
富士山周辺で多く見られるところからフジの名を冠しているとされる。アザミ類の中でも最大級の花だ。
山渓ハンディ図鑑「山に咲く花」の2000年第3版2刷には分布を「本州(関東、中部地方。埼玉、茨城県を除く)。日本固有」としているが2015年増補改訂版には「日本固有」が落ちてしまっている。その他の表記もより広範になっているのは何故なのだろう。
この日撮っておいて幸いだった。翌日は夜通し降ったった雨が朝も止まず、仙丈岳を諦めて栗沢山に登ったが、断続的に降っていた雨が帰着後また降り出し、外で始めた食事の支度をテントに運び込まなければならなかった。
翌日は甲斐駒にチャレンジしたが、登頂後六合目まで降りたたところで、台風の影響で翌日の北沢峠、仙流荘間のバスが欠行になり。復旧は恐らく翌々日の昼過ぎ以降になると聞き、頑張って降りるも最終バスには間に合わず…周囲の方々に助けてもらってどうにか降りられた。という経緯の中でフジアザミどころではなかった。
これまでも、これからも「見かけたが撮れなかった」花は数知れずだろう。出会いも一期一会だが、手中に収められるかどうかも縁なんである。
花期は8月から10月
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