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撮影年月日 |
2020/04/15 |
撮影場所 |
横浜市青葉区 |
学名 |
ARISTOLOCHIACEAE Asarum tamaense |
科目・属 |
コショウ目ウマノスズグサ科カンアオイ属 |
季節 |
春 |
生育地 |
給料の林内に生える常緑の多年草 |
分布 |
関東地方西南部 |
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今年は今年の春
くだんの里山で見つけた。ひと月ほど前か、…そうびっくりするほど暖かな日が続いたころだった。もう咲いたのではと思い立って見に行ったが硬く握った拳のようなつぼみを見ただけだった。それから幾度か里山に出かける度にのぞいて、ようやく今日は目出度くこの不思議ないでたちの御仁に再会できた。
魔女のドレスのようなタマノカンアオイに初めて出会った日のことを鮮明に覚えている。
もう17、8年も前にもなる、まだ山歩きなど思いもよらぬ頃のことだ。
よく里に出かけた。春になる度につやつやした葉っぱを見ては「いったいいつ咲くんだろう?」と首を傾げた。葉の茎元はいつも堆積した枯れ葉に埋もれていて、どうも根元の様子が定かではない。
何度か眺めるうちにふと気まぐれ心に衝かされて、積もった落ち葉を掻い出してみた。
そして、ついに堆積した枯れ葉をどけた下にタマノカンアオイを見つけた時は旧知の友人に出会ったような懐かしく嬉しい想いがした。
それから間もなく山に分け入り、雪を踏んだり岩にしがみついてりして、里山から遠ざかっていた。分けあってここのところ里山に出かけることが多くなった。里山は変わらず迎え入れてくれ、タマノカンアオイとの再会は「わけ」を大いに慰めてくれた。それどころか、かなり隅々まで知っていると思い込んでいたが、それはとんでもなく思い違いで、まだまだ知らないことだらけで計り知れなく奥が深いこの里山と思い知った。
そんなふうに今春の時は流れていく…
花期は3月から4月
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