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撮影年月日 |
2020/04/23 |
撮影場所 |
横浜市青葉区 |
学名 |
CORNACEAE Helwingia japonica |
科目・属 |
ミズキ科ハナイカダ属 |
季節 |
春 |
生育地 |
丘陵から山地の林内や湿り気のある沢筋 |
分布 |
北海道南部、本州、四国、九州 |
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深淵と悠久
雌雄別株。これは雌花なのかな?
件の散歩エリアへツクバキンモンソウを見に出かけた。谷戸で最も奥の池の傍を歩きツクバキンモンソウのある小高い丘陵を目指してそこそこな段々を上がる前に花期の長いタマノカンアオイの顔をちょっと見たくて湿地を横切った。
タマノカンアオイの葉をかき分け花が健在であると確認してニンマリして、もどろうとした次の瞬間目に入ったのがハナイカダだった。これほどに特徴的な咲き姿も滅多にないからすぐにそれとわかる。
が…
いざ詳細を知ろうとして図鑑を繰るも索引にハナイカダの名がない!山渓ハンディ「山に咲く花」にも「野に咲く花」にも見つからない。
なんでやねん!!
それもそのはずハナイカダは草本ではなく低木だった。この度見たのが小柄過ぎて、うっかり勘違いしてしまったのだ。
で、次に困惑したのが図鑑の問題。
前に話題にしたが、草本の4冊(「野に咲く花」「山に咲く花」「高山に咲く花」)は2013年に増補改訂版として初版されており、それまでの形質体系からの分類法からDNAを基とした分類法に変わっている。目、科、属に相違があるのだ。4冊の新しいのは入手しており、「勝手に…」もそれに基づいて同定を試みているが、「樹に咲く花」の3冊(「離弁花@」「離弁花A」「合弁花」)は古いものがそのまま書棚に並んでいる。
で、某ア〇〇ンで検索したが見つからない。すなわち「樹」に関しては増補改訂版が出されていなかったのだ。改訂版を編むのに多くの労力と時間を要すあまり、まだ作業が追い付いていないのか、大元の分類自体がまだ完成されていないのかは到底、私の知る由もない。
なんだか違う意味で興奮した。ハナイカダという植物を通して学問というものの深淵と悠久にわずかに触れた気がした。
そんな今年の春だ。
花期は4月から6月
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