この冬をどうやって乗り切る?――フィンランドのバレンタインデー
フィンランド・ヘルシンキ
フィンランドのバレンタインデー2月14日の過ごし方は様々。そもそも、2月14日が特別な日としてフィンランドのカレンダーに記されたのは1987年。さらにこの日はバレンタインデーという名前ではなく、「友達の日(Ystävänpäiväユスタヴァンパイヴァ)」と呼ばれていて、恋人同士だけでなく親しい友達同士がカードや贈り物を交換する。クリスマスの次にカード需要が多いのだそうだ。
フィンランドではチョコレートと並んで花やケーキのプレゼントも多いとかもちろん、恋人同士や夫婦でロマンティックな日として楽しむ人たちも多い。14日当日には花屋でバラやチューリップの花を買う人々の姿を見かける。婚約の日としても人気のある日だ。贈り物は花だったりケーキだったり、やっぱりチョコレートだったりいろいろ。14日が近くなると、今年はどんな贈り物で大切なあの人を驚かせようかと、頭をひねる。
フィンランドの旅行会社。
バレンタインは南の島へ?そんな様々なバレンタインデーの過ごし方のひとつとして、友達同士、あるいはカップルで短い旅行に出る人達もいる。2月14日近くなると、「1人分料金で2人分のチケットゲット!」という旅行会社のセール商品が出るのだ。
「暖かいあの国で暖かい贈り物を!」
「そこ(マヨルカ島)には、ふたりのロマンスへの入口が!」
「南でもっと友情を温めたい!」
(フィンランド旅行会社の宣伝広告より)
行き先も、カナリア諸島にロードス島、クレタ島、マヨルカ島にエジプト紅海ビーチリゾート。冬の間、ほぼ毎日氷点下が続くフィンランド。なにがなんでも南だ!と鼻息荒い。バレンタインデーの翌週がスキー休みで子供たちの学校がお休みということもあり、南国へのバカンス旅行絶好のチャンス、というわけだ。
「友達の日」としてカードを贈る習慣も冬の一大行事クリスマスも年明けのセールも終わっちゃったし、春のきざしが感じられるイースターまであともうちょっと、という声が聞こえてきそう。真っ暗で寒いフィンランドの冬の日に14日の贈り物のアイディアをひねっているうちに、明るくて暖かい南の国でのバカンスを夢見てしまうのだ。
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