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わたしこんなの買ってはる
春の公園で太陽と珈琲を満喫―移動喫茶ワカバコーヒー
北海道・札幌市
札幌の自然に映えるアートマーケット 札幌でもようやく日中の気温が15度を越えるようになり、そんな日にはどこかへ散歩に出かけたくなる。
4月下旬、札幌市内では、週末に屋外フリーマーケットやアートマーケットが開催されるようになり、ちょっとにぎやかな雰囲気になる。札幌芸術の森公園では、恒例のアートマーケットがスタートした。この時期はまだ桜も完全に開花しておらず、薄手のコートが手放せないが、それでも札幌人たちは張り切って外へ出かけ、太陽の光をあびる。
北海道産の原料を使った焼き菓子も販売中 『芸術の森アートマーケット』には多数の手作り品のブースのほか、軽食や飲み物を提供する車も現れる。そのひとつに「移動喫茶ワカバコーヒー」というものがある。珈琲色の車にクリーム色のパラソルが自然の中に溶け込むようだ。
その社内には、エスプレッソマシンの最高峰といわれるイタリア・チンパリ社のエスプレッソマシンを積み、注文を受けてから一杯一杯珈琲を抽出して提供する本格派。道産のオーガニック素材で作られたスコーンやクッキーなどの焼き菓子と一緒にいただけば、大自然の中のカフェのできあがり。
チンパリ社のエスプレッソマシーン
を使ったエスプレッソは格別! 北海道札幌市は実は珈琲の街である。水がおいしい、そして湿気のない気温が珈琲の焙煎、保存に適している。札幌には腕のいい珈琲焙煎人がたくさんいて、東京からわざわざ豆を仕入れにくる喫茶店もあるという。
札幌の公園でエスプレッソを味わいながら、私の本拠地イタリアの春を思い出した。冬の間深い霧に閉ざされるイタリアでは、春に太陽が輝くようになると、カフェで太陽の光をあびながらエスプレッソを楽しむ人たちでいっぱいになる。本格的な珈琲を気軽に自然の中で楽しむことができるのは、「アジアの中のヨーロッパ」(アジア向けに観光団体が打ち出したキャッチフレーズ)北海道ならではの贅沢である。
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特集 : わたしこんなの買ってはる 記:布施 倫英 2009 / 05 / 28