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わたしこんなの買ってはる
合唱との出会い 〜音楽編その2〜
イギリス・ウェールズ
本番直前の位置確認。
はやく並べ〜と言われながら写真を撮りました(笑)
そもそもの出会いを言ったら遠く小学校時代にまでさかのぼってしまうのですが、そんな懐かしのNHK合唱コンクールの日々は割愛するとして、ひとりでいるときは気がつくと歌を歌っている、無意識のため人に指摘されるまで歌っていたことに自分で気がつかない、という魂のシンガー(ウソ)なわたくし、またどこかで合唱がやれないものかなあ、と思っていました。
そんなとき、コミュニティクワイア(市民合唱団のような感じ)というものを知りました。いろいろ調べた結果、「誰でも常時うぇるかーむ!」な合唱団を見つけたのです。
今年に入ってからは、ヘンデル作曲の組曲イェフタを演奏会で歌いました。
オーディションなしの地域住民のための合唱団ながら、なかなか高度な曲に挑戦しているのが魅力です。イェフタはオラトリアと言って、衣装とお芝居がないオペラのようなもので、スーツやシンプルなドレスを着たプロの歌手がソロを歌い、バックで合唱団が歌います。この日はまるで、オペラ鑑賞に行ったようなもので、プロと一緒に演奏した高揚感は終わった後もずっと続くほど素晴らしいものでした。
地域の合唱団なので、予算集めもみんなでやります。よく練習で1枚1ポンドの宝くじをやったり、最近では「キャバレーナイト」と称してみんなそれぞれ知人友人を呼んで歌の出し物をするパーティーをやったりしました。
おじさんたちが警察官のコスプレして踊って歌ったり
50年代のミュージカル「パジャマパーティ」の劇中歌を
その場で覚えて歌ったり。
このミュージカルソング、男性の歌と女性の歌があって、夢見る女性と小ずるく言い訳するような男性の歌詞の違いがおもしろいのですが、最後は男女を交換して歌って大笑いでした。夢見る男性と小ずるい女性の方が当世風でしょうか!?
日本人がそれでなくとも少ないウェールズで、地域の合唱団に顔を出す人などいまのところ私以外になく、紅一点ならぬアジア一点の私なのですが、いつだって皆ニコニコと迎えてくれ、すっかり「いるのが当然」のように接してくれます。ありがたいなあ。
音楽を通しての出会い、すべて出会いの運を感じずにはいられません。
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特集 : わたしこんなの買ってはる 記:野澤 悠子 2010 / 06 / 18