あきることなく買い物三昧

日本が恋しくなるとき――ラーメンへの愛

フィンランド・ヘルシンキ

20111017_01_01.jpg
Wrong Ramen、いわゆるまちがいラーメン。
うん、間違っています
ああ、日本食が恋しい。

と言うと、たいてい「テンプラが食べたい? それなら、○○レストランで食べられるよ」とか「スシ? デパートのデリカテッセンに行ってごらんよ」とご教示いただく。はい、テンプラもスシも、もちろん食べたい。でも近ごろでは、テンプラやスシはたいていの日本食レストランで食べられるし、それほど値がはるものでもない。回転寿司だって楽しめるのだ。もっと日常的な食べ物で、でも、自宅で作るのが難しい日本食があるんです。
それは、ラーメン。

映画『南極料理人』(監督:沖田修一)のなかで、ある隊員が持ち込みインスタントラーメンを食べつくしたあと、涙ながらに訴える。
「僕の体は、ラーメンで出来てるんだよ......」

もちろん、中華料理店に行けば、かなり日本のラーメンに近いものが食べられる。フィンランドには、「Wrong Noodle」という名の麺類レストランがあり、そこでは『Japanese ramen』なるメニューもある。しかし、店の名前のとおり、まさに"Wrong ramen(まちがいラーメン?)"で、もう一度食べようという気分にはならない。マレーシア系中国人が経営する中華料理店の多いヘルシンキでは、スープ麺も楽しめる。ワンタン麺などは、かなり美味しくて、くせになる味だ。しかし! やはり日本のラーメンとは何かが違うのである。

20111017_01_02.jpg
フォーやトムヤンクンスープ麺コーナーもあります。
でも今日は素通り
20111017_01_03.jpg
居並ぶ『出前一丁』。
いざというときはこのコーナーへ駆け込む
いてもたってもいられなくなったら、アジア食品店に駆け込む。こんなときには、ベトナムのフォーやタイのトムヤンクンスープ麺には目もくれない。とにかく食べたいのは、日本のラーメンなのである。最近では、さまざまなインスタントラーメンが手に入る。日本から高い送料をかけて『カップヌードル』を送ってもらう必要はないし、『出前一丁』だって気軽に購入できる。しかし! やっぱりお店のラーメンでないと、だめなのである。

20111017_01_04.jpg
謎が謎を呼ぶ上蓋。「鮮度の強化」とは?
コシのある麺と何日もかけて煮込んだ特製スープ。地方や店の個性が現れるさまざまな具。「ラーメン、餃子とビール1本」とちょっとうつむき加減で注文し、餃子を食べつつビールを飲みつつ、ラーメンを待つ。目の前にラーメンが置かれたら、すぐさまズズッ?と食べ始めて、正味15分から20分程度の過程。この濃厚な過程が恋しいのである。たかがラーメン、されどラーメン。
帰国したら、いちばん最初に発する言葉、それは......
「味噌ラーメンと餃子、そしてビール!」(筆者は札幌出身である。念のため)











特集 あきることなく買い物三昧   記:  2011 / 10 / 17

あそびすとショップ

美味良品 おとりよせしました

編集長!今日はどちらへ?

アラカン編集長モンブランを行く!

BigUp

asobist creator's file

  1. はいコチラ、酔っぱライ部
  2. ikkieの音楽総研
  3. 旅ゆけば博打メシ
  4. うららの愛♡Camera
  5. Tomoka's マクロビカフェ
  6. 三笘育の登山は想像力
  7. 憎いウンチクshow
シネマピア
おもいでリストにエントリー確実、話題の映画!
【映画レビュー】海の沈黙

世界的な画家の展覧会で突如浮かび上…

旅塾

▲このページのトップへ