勝手に読書録

愛人 -ラマン-

057.jpg

作者名:マルグリット・デュラス/清水徹 訳
ジャンル:小説
出版:河出文庫

愛人 -ラマン- (河出文庫)


恐ろしく感覚的。説明がすっ飛んだ舌足らずとも思える短か目のセンテンス。
大昔前に、ざざっとの整理でファイルしたアルバムの写真をめくっているような。どうかすると時々、2、3ページ戻って読み直さければならなかったりする。

危なげな、早熟であるがゆえになお甘美な官能、魅惑的なデカダンスとステキなアンニュイ。少なくとも理屈でものを考えるのを止めて、触角と連動している感覚を自由にして、それらを堪能する。

感覚は感覚で、官能は官能でつかまえようとする試みは、ブレーキの踏み方を教わらないままハンドルを握ってしまうような危険も伴うかもしれないが、後先考えずに飛び去る車窓に魅入る快感を優先してみたくなる時だってあるのだ。

なに、心底、恐怖したなら、気がつけば教わらなかったブレーキを足が勝手に踏んでいたりする。そういうものだ。

作者が何者か知っていても、知らなくても作品に漂うエーテルを中毒するぐらい吸引すれば、たちまちビリビリ痺れた唇のままイマージュの森のさ迷い人となることだろう。

酔いしれて。












  読み物 勝手に読書録   記:

あそびすとショップ

美味良品 おとりよせしました

編集長!今日はどちらへ?

アラカン編集長モンブランを行く!

BigUp

asobist creator's file

  1. はいコチラ、酔っぱライ部
  2. ikkieの音楽総研
  3. 旅ゆけば博打メシ
  4. うららの愛♡Camera
  5. Tomoka's マクロビカフェ
  6. 三笘育の登山は想像力
  7. 憎いウンチクshow
シネマピア
おもいでリストにエントリー確実、話題の映画!
【映画レビュー】海の沈黙

世界的な画家の展覧会で突如浮かび上…

旅塾

▲このページのトップへ