勝手に読書録

うんちしたのはだれよ!

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作者名:ヴェルナー・ホルツヴァルド(文)/ヴォルフ・エールブルッフ(絵)/関口裕昭(訳)
ジャンル:絵本
出版:偕成社

うんちしたのはだれよ!


最近の読書といえば、すっかり絵本ばかりになってる今日このごろ。……とはいえ、絵本だからといって馬鹿にできないのも事実。

わが家のチビもいつの間にやら1歳半になり、そこそこ言葉や絵を彼なりに理解しているらしく……日に日に絵本の楽しみ方を見出しているらしい。なので自然と一緒に本屋に行く機会も増える。"本を読む"ということ、やはり読まないよりは読んでくれるほうが良いし、そのうち「読め」と言っても読まなくなるのも目に見えてる。だったら今のうちに本に触れる習慣を身につけておいていただきたいと思う親心。

そこで最近よく行く本屋は決まって子どもコーナーが充実している店を選ぶ。のんびりチビと一緒に絵本コーナーを探索。いつもならチビが気に入った絵本を選ぶのだが、この本を選んだときは違った。

『うんちしたのはだれよ!』

私が手に取った1冊は衝撃的な題名だった。

表紙にいたのは頭に"うんち"をのせたもぐら。最初のページで空からもぐらの頭に"うんち"が降ってくる。偶然手にしたこの1冊は、思わず読まずにはいられないほどのインパクトだった。
たった20数ページの中で、2ページに1度は"うんち"という言葉が登場し。2ページに1度は誰かが"うんち"をしている。……そして、その"うんち"の描写が絵も説明もとにかくリアルなこと。

ストーリーの大筋は、このもぐらが頭の上に"うんち"をした犯人をつきとめるため、いろんな動物に出会い、いろんな動物の"うんち"に出会うこと。最終的にはハエに協力してもらいこの犯人を無事につきとめるのだが。最後にこのもぐらがしたこと。……それは小さな小さな復讐だった。

本当に小さな小さな復讐なのだが、もぐら的には大満足な復讐。そんな復讐を子どもの絵本していいのだろうか? 若干ひっかかった……が、それ以上に「それくらいやりたいよねぇ」という気持ちに共感してしまったのだ。完全に子どもの心を掴む前に大人の心を掴んでしまう絵本だった。

そんなわけでわが家にやってきたこの絵本だが、わが家にきて1カ月。いまだにチビが「読んで」と持ってくることなく本棚に並んでいる。この軽くブラックな感じ……チビがおもしろさをわかるようになるには、まだまだ時間が必要なようだ。












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