1. HOME
  2. 連載・コラム
  3. 勝手に読書録
  4. ゴルゴダ
勝手に読書録

ゴルゴダ

勝手に読書録

3

作者名深見 真
ジャンルミステリー
出版徳間文庫

さて、当分むしゃぶり食う餌食を捕獲した気分だ。
例えば船戸与一心酔読者、落合信彦愛読者、今野敏親派なら同じ感想だろう。ふんふん言いながら読んでも読後きれいさっぱり忘れてしまうような戦闘タクティクスや銃器の詳細説明も退屈ではなく作品を特徴づけている。読み始めた途端強く感じ取れる独特な体臭は最後まで薄れることはない。

この手の作品の最も惹きつけられる点は「あり得るような、あり得ない話し」の「あり得るような」指数の高さ。
早い段階で帰着点が開示され、「こんなとこであっけなくネタバレ?」と落胆したとしてもなんとか焦燥感を抑えて「思いがけない展開」や「大どんでん返し」を期待しながら読み進めてみよう!幾分角度は違うが必ず報われる!!
ご多分に漏れずえぐいシーン、表現の連続だが、なぜか読後はさっぱりすっきりというのもいい。

何より楽しみなのは著者作品群の多くにはコミックやアニメの原作があり、寝っころがってゼロカロのコーラ片手に当分スナックを袋ごと抱えてむしゃむしゃな気分に浸れる確実な予感だ。
あ、もちろん、そういう気分ってことであって実際に断じてそんなことしやしません!

ダイエット!ダイエット!!