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勝手に植物図鑑

ムラサキエンレイソウ

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目からウロコ!!!

2004年奥多摩で撮ったエンレイソウは外花被片(花びらのように見える)はきれいな緑色の縁取りが濃い赤紫色。着物の色彩感覚のようで粋だった。
http://www.asobist.com/plant/entry.php?eid=81

ついこの間の5月に利尻で撮ったのは何もかも濃い赤紫色が見事だった。
http://www.asobist.com/plant/entry.php?eid=505

その後友人が尾瀬のエンレイソウを撮っていて、それはピンク色をしているのに感嘆し、羨んだ。

で、この度入笠山でピンクのを見つけて思わず「やったー!!」
が何度も見かけたものは全て大なり小なりピンクだった。最初に見つけたのはてっきりシロバナだと思ったが、ちゃんと画像を確認したら白い花びらにピンクの筋がくっきり入っていた。

ってな経緯で画像の花を「エンレイソウ」と同定して書き始めて気が付いた。
待てよ!
前述のエンレイソウとちょっと様子が違うぞ!!!
何が違うって、ピンクなのは内花被片で薄緑色の外花被片と2重になっているのだよ!
*エンレイソウ(緑色、紫ともに)には外花被片はあるが、内花被片はない。

すなわちピンクなのは紛れもなくシロバナエンレイソウの変異種だということなんである。
分かり辛い説明かもしれないが、上のURLをのぞいていただければ、その違いが明白であろう。

この差異について気が付いたことに限りない幸福感と感動を覚える私は完全に草花フェチであることは自他ともに認めるところに違いない!

いやあ、奥が深いわ!!!

花期は4月から5月

*通常ズーム画像は全草と生育環境が分かる引き画像を掲載するのだが、この度はピンク筋が美しいものにした。

撮影年月日 2018/05/31
撮影場所 入笠山
学名 MELANTHIACEAE Trillium tschonoskii
科目・属 ユリ目シュロソウ科エンレイソウ属
季節
生育地 林内の湿ったところに生える多年草
分布 北海道、本州、四国、九州