シラネアオイ
雪渓を見下ろして
一ノ倉沢衝立岩中央稜にクライミングに出かけた。雪解けが早かったのか雪渓はシュルントも開いており、谷川の水に内側から削られて既に穴も開いていて、テイルリッジの端まで雪渓を詰めるのは危険と判断された。
いち早く雪解けして表出した「島」をたどることになった。およそ半年の間雪になぎ倒され埋まり込んで耐えてきて、ようやく日の目を見て背伸びしているような風情の低木の間に間にサンカヨウの群れが散在していた。
「おかしいな、シラネアオイは?」
4年前に見て今なお脳裏に焼き付いているシラネアオイとサンカヨウの供群れはどうしたんだろう?往路では1株だけしか見つけきれなかった。年によってサンカヨウと花期が少しずれたりするのかもしれない。
登攀終了し「島」に上がってサンカヨウを思い存分撮った後、1株だけ見つけたシラネアオイを丁寧に撮ったが、胸に溜めた4年前のシラネアオイ像に未練絶ち難く辺りを見回しながら2、3歩先に歩みを進めたら見つけた。大きな株が数株。大喜び!!
6月も半ばにならんとする時候でもなお雪を溜めた谷を渡るひんやりした風が心地よくてか、あくまでも柔らかい紫色の花冠を雪渓に向けて咲いていた。
花期は5月から7月
撮影年月日 | 2018/06/14 |
撮影場所 | 一ノ倉沢 |
学名 | RANUNCULACEAE Glaucidium palmatum |
科目・属 | キンポウゲ目キンポウゲ科シラネアオイ属 |
季節 | 夏 |
生育地 | 多雪地の山地に生える多年草 |
分布 | 北海道、本州(中部地方以北) |