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勝手に植物図鑑

タツナミソウ

草花幸

2015年4月25日、26日仲間と城ヶ崎にクライミングに出かけた。

初日はファミリーエリア。遊歩道に続く脇道を海岸へ向かって不規則で急な斜面を降りるんだが、その分岐のその先にきれいな紫色をした草花が咲いているのが目に留まっていた。遠くからもタツナミソウとわかった。
往きは岩場へ急ぐ道すがらだし、帰りは帰りで反対方向へ向かって歩いていって撮るのは塩梅が悪かった。

翌日はアカネの浜エリアへ向かった。イガイガネから浜へ向かう脇道へ入り、しばらく歩いたところで、内心小躍りした。途中の遊歩道はタツナミソウのオンパレードだった。目も覚めるような紫の花が両脇にたくさん咲いていた。昨日、撮りたくても撮れなかったのが、昨日をはるかに上回る賑やかさで、今を盛りと咲きに咲いているのだから、もう巡り合わせとしか言いようがない。

その上、昨日ファミリーエリアを引き上げ、宿でご飯しながら「明日はどこへ行くか?」という話題に及んだ際、「アカネの浜がいいんじゃない?!」と言ったのは何を隠そう、他の誰でもなく「私」だったのだから、これはもう縁というべきだ。
いざ行ってみたら、思っていたイメージのエリアではなかったというんだから、虫が知らせたとさえ感じてしまう。

「こんなの、よく見るんじゃない?」「別に珍しくもないんじゃない?」という向きはむしろ多数だろう。高山にしか咲かないものでもなく、絶滅危惧種でもない、言えば、ただのタツナミソウに、ここまで喜べる、そのことにこそ幸福を感じるこの度ではあったことだ。

花期は5月から6月

撮影年月日 2015/04/26
撮影場所 城ヶ崎海岸イガイガ根
学名 Labiatae scutellaria .indica
科目・属 シソ科タツナミソウ属
季節
生育地 丘陵の林下や草地
分布 本、四、九